中国人乗組員を乗せたタンカーがホルムズ海峡付近で攻撃を受け、火災発生

2026年5月4日、英国海運貿易オペレーション(UKMTO,United Kingdom Maritime Trade Operations)はアラブ首長国連邦(UAE)のMina Saqrから西へ14海里(約26km)の海上で船舶が炎上しているとの情報を受け、付近の船舶に対し、当該船舶から安全な距離を保つよう要請したと発表。
現時点で火災の原因は確認されていない。
UKMTO WARNING 054-26
— UKMTO Operations Centre (@UK_MTO) May 4, 2026
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中国の外交部報道官による定例記者会見
2026年5月8日、中国の外交部報道官は定例記者会見でロイターの記者からホルムズ海峡付近において中国の石油タンカーが攻撃を受けたという報道に関して質問を受けた。質問内容は、当該船舶が「中国船主・乗組員」と表示されていた(AIS上の表示なのか、実際の船体なのかは不明)にも関わらず、攻撃により甲板が炎上、中国はより詳しい情報を提供できるか?ホルムズ海峡で運航する中国船舶と乗組員の安全確保のため、中国はどのような措置を講じているのか?というもの。
中国の外交部報道官は、現在の情報によると、攻撃を受けた船舶はマーシャル諸島籍で、中国人乗組員が乗船しており、今のところ死傷者は報告されていないと回答。ホルムズ海峡は国際航路として利用されている海峡で、中国は紛争により海峡に閉じ込められている多数の船舶と乗組員の状況を深く憂慮しており、海峡の航行を速やかに再開し、民間船舶と乗組員の安全を確保することが、地域諸国および国際社会の共通の利益になると考えていると述べた。中国は関係各国に対し、海峡情勢の悪化を防ぐための具体的な措置を講じるよう求めた上で、中国は国際社会と協力し、戦争の停止、対話の促進、海峡情勢の沈静化に向けた努力を継続する用意があるという。
さらに、ロイターの記者から攻撃を受けた石油タンカーに関する追加質問として、事件発生経緯の詳細把握、中国の懸念事項、イランへの問題提起や協議の結果について聞かれていますが、具体的な回答はなかった。
中国所有船舶への攻撃は初めて
中国外務省の定例記者会見の中で攻撃を受けたとされる船舶について、”マーシャル諸島籍”、”中国人乗組員 乗船”ということは明らかにされていますが、船名は公表されていない。公式に船名は特定されていないものの、確認されている情報に一致する船舶として、石油製品タンカー「JV INNOVATION」が報じられている。
アメリカとイスラエルがイランを攻撃して以降、ホルムズ海峡周辺で中国所有の船舶が攻撃されたのは初めて。
石油製品タンカー「JV INNOVATION」

出典:Marinetraffic | Dmytro Tykhoniuk
- Owner(船主):Ronghe Changyou XIX Leasing (Tianjin) Co.
- Manager(運航会社):HK Hongsheng International Shipping Ltd
- Shipbuilder(建造):Dalian Shipbuilding Industry Co., Ltd.
| 船名 | JV INNOVATION |
| 総トン数 | 29,219トン |
| 載貨重量トン数 | 44,508トン |
| 長さ | 180.07m |
| 幅 | 32.2m |
| 深さ | 18.7m |
| 速力 | 14.5ノット |
| 船籍 | マーシャル諸島 |
| 建造年 | 2004年7月 |