ベトナムのVard Vung TauでUPO向けCSOV建造開始

2026年11月2日、VARDはベトナムのVard Vung TauでUPO向けとなる2隻目のCSOV(建造番号:NB 1004)について鉄鋼切断式(Steel Cutting Ceremony)をおこない、建造を開始しました。
UPOは、Far Eastern Group傘下のU-Ming Marine Offshore(UMO)と、シンガポールに本社を置き、海洋エネルギー関連の海事サービスで世界をリードするPurusが、台湾およびアジア太平洋地域における洋上風力関連事業の拡大を目的として2025年10月に設立した合弁会社。
建造を開始したCSOVは、ノルウェーのオーレスン(Ålesund)に拠点を置くVard Designによる船体設計「VARD 4 19」をベースとして、顧客ニーズに合わせ最適化され、低燃費を実現する船体形状による環境負荷の低減に加え、高い運用性と快適性が特長。CSOVの船体設計「VARD 4 19」は、洋上風力発電の支援業務全般に対応可能な汎用性の高いプラットフォームで、船内物流、快適性、大容量の保管スペース、そして優れた運用性に重点を置いている。
船体寸法は全長約87m、幅約19.5m、DPSはDP2、宿泊設備は120名分で船室数は84。Vardのグループ会社であるSeaonics製のECMC(Electric Controlled Motion Compensated:電動制御式動揺補償)型Walk-to-Workギャングウェイ・システム搭載により、海面から15〜30mの高さにある洋上風力発電設備へ段差なしで安全にアクセスすることが可能。このシステムにはエレベーターが統合されたタワーを備えており、人員だけでなく貨物の移動にも対応。さらに、最大7トンの吊り上げ能力を持つECMC C25型3D動揺補償クレーンを備え、作業半径25mで最大5トンの貨物を吊り上げることが可能。
ほかにも、バッテリーハイブリッド推進システムにより一定期間のゼロエミッション運航が可能なほか、ピーク時の電力供給を補いあらゆる運用状況下で高いエネルギー効率を維持。将来的にメタノールを燃料として使用できるよう設計されており、持続可能な運用に向けた選択肢をさらに広げている。
本船はDNV(ノルウェー船級協会)のCyber Secure (Essential)ノーテーションが付与される予定です。このサイバーセキュリティ・ノーテーションは、コンセプト段階から引き渡しに至るまでの造船プロセス全体にサイバーレジリエンス(回復力)が組み込まれており、サイバーセキュリティへの備えが万全であることを証明するもので、サイバー攻撃に対する耐性を強化し、攻撃を受けている最中でも運航を継続し、攻撃から復旧する能力を備えている。
2025年7月にCSOV2隻の設計および建造に関する契約締結

2025年7月18日にVARDは顧客名称を非公開とした上で、CSOV(試運転・保守作業支援船)2隻の設計および建造に関する契約締結を発表。契約は、1億ユーロから2億ユーロ、日本円に換算すると172億円から344億円(1ユーロ=172円として換算)の規模に及ぶ大型オフショア関連契約であることを明らかにしていました。
このたびベトナムのVard Vung Tauで建造を開始したCSOVは2隻目。1隻目のCSOV「UPO Atlantic」は、ルーマニアにあるVARDの造船所で建造され、艤装、試運転、引き渡しはノルウェーにあるVARDの造船所でおこなわれる予定で、2025年11月に建造を開始している。
2隻の引き渡し予定は、2027年と2028年。


出典:UPO
