歴史的な客船「SS United states」が世界最大の人工魚礁に

2026年10月27日、フロリダ州のオカルーサ郡(Okaloosa County)は世界最大の人工魚礁として客船「SS United states」を沈設する実施日を11月12日とすることを発表した。沈設前日の11月11日には同船の歴史を称える公開イベントとして見送り式を開催するという。
見送り式は2026年11月11日13時30分(UTC-6、日本時間:11月12日04時30分)からフロリダ州のDestin-Fort Walton Beach Convention Centerで開催。客船「SS United states」は、現在停泊しているアラバマ州モービルから沈設予定地まで数日かけて曳航され、11月12日10時(日本時間:11月13日01時)よりDestin-Fort Walton Beachの南西約22海里(約40.7km)のメキシコ湾内で沈設作業を開始する予定。
客船「SS United states」の沈設をおこなう11月12日には、DestinにあるAJ’s Seafood and Oyster Barで09時よりライブ視聴イベントの開催が予定されており、会場の大型屋外スクリーンを通じて沈設現場の様子をライブ中継。ライブ視聴用のリンクは、沈設開始前にウェブサイト「thessus.com」で公開されるという。

出典:Wikipedia | By Unknown author – Item is held by John Oxley Library, State Library of Queensland., Public Domain, Link
客船「SS United states」は、バージニア州ニューポート・ニューズにあるNewport News Shipbuildingで建造され、1952年に竣工。船体寸法は長さ301.75m、幅30.94mで総トン数は53,329トン。1952年に大西洋を最速で横断した船舶に与えられるブルーリボン賞(Blue Riband)を西回り・東回り航路両方で獲得。
United States Linesが貨物輸送専業となった事により1969年に営業を停止、1996年から2025年までフィラデルフィアに係留された状態となっていました。
2011年より所有者となったSS United states保存協会(SS United States Conservancy)は、停泊場所であるフィラデルフィア港82番埠頭の運営者との法的対立の末に、解体ではなく人工魚礁として改造することを選択。2024年10月にフロリダ州のオカルーサ郡が客船「SS United states」を取得し、2025年2月にフィラデルフィアからアラバマ州モービルへ曳航。そこで沈設に向けた準備作業がおこなわれている。
沈設作業時は爆発物を使用せず、制御された浸水処理によって穏やかに船体沈め、湾底に直立した姿勢で停まるよう計画。船体の象徴的な煙突を撤去することで、上部構造へはレジャーダイバーがアクセス可能な水深となり、経験豊富なダイバーでも安全でないと判断された区画や下層デッキは封鎖処理が施される。沿岸の陸上には撤去した煙突などを配置して船内を再現した展示をおこなう博物館の建設も計画されている。
【動画】フィラデルフィアからモービルへ曳航
世界最大の人工魚礁として沈設する予定の客船「SS United states」(全長301.75m)。2026年11月12日にフロリダ州のDestin-Fort Walton Beachから南西約22海里(約40km)のメキシコ湾に沈められる予定 https://t.co/whULQKob9J
— クレーン船.com (@crane1000com) October 27, 2026
【動画】沈設に向けた準備作業、煙突撤去
Judge clears way to turn SS United States into artificial reef; crews remove aft funnel. An Ocean Queen, beheaded.😔 #SSUnitedStates https://t.co/lUhMgtxbYN
— Titanic New York (@TitanicNewYork) August 9, 2025