ポーランドの「Baltica 2」でモノパイル全111基の設置完了

出典:Van Oord
2026年8月21日、Van Oordはポーランドの「Baltica 2 Offshore Wind Farm」で風力タービン用107基および洋上変電所用4基のモノパイル全111基の設置が完了したことを発表しました。
「Baltica 2 Offshore Wind Farm」は、Ørstedとポーランド最大のエネルギー企業であるPGE(Polska Grupa Energyczna)が合弁事業として開発をおこなっており、ポーランド沖のバルト海にSiemens Gamesaの14MW風力タービン「SG 14-222」107基を設置する計画。総発電容量1.5GW、2027年運転開始予定。
モノパイル設置には、1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」と特殊杭打ち船「Svanen」を動員し、Van Oordはこの2隻がプロジェクト成功の鍵になったと述べています。両船の能力と洋上風力発電に関する豊富な専門知識を組み合わせることで、設置作業の効率を最大化し、プロジェクト期間を通じて安定したペースで作業を遂行。2隻体制でのアプローチにより、複数の作業を並行して実施することが可能となり、効率的な洋上オペレーションとプロジェクト工程通りの進行が実現。
「Baltica 2 Offshore Wind Farm」で設置したモノパイルは、最大で長さ100m、直径9.5~10.5m、重量約1,900トン。特殊杭打ち船「Svanen」でモノパイルを荷受けするためには浮かべた状態で曳航する必要があり、製造や輸送、洋上物流、専門作業船の運用、気象条件を考慮した計画策定に至るまで、サプライチェーン全体にわたる綿密な調整を実施。
Van Oordの洋上エネルギー統括責任者であるMaurits den Broeder氏のコメント。「Baltica 2」におけるモノパイル設置作業を安全かつ予定通りに完了できたことは、本プロジェクトおよびポーランドの洋上風力発電への取り組みにおいて重要な節目となります。この複雑な作業に対し、Van Oordの洋上風力発電に関する専門知識、専用船舶、そして経験豊富なプロジェクトチームを提供できたことを誇りに思います。Ørstedとの緊密な連携が作業の勢いを維持し、このフェーズを成功裏に完了させる鍵となりました。
Van Oordにとってポーランド初の洋上風力発電プロジェクトである「Baltic Power」に続き、今回の「Baltica 2」での実績により、ヨーロッパの中でも有望な洋上風力発電市場の一つであるポーランドにおいて確固たる実績を築き上げた。
「Baltica 2 Offshore Wind Farm」の概要

- 設置位置:ポーランド ウストカとウェバの間から40km沖合のバルト海
- 発電容量:1,500MW
- 風力タービン:Siemens Gamesa 14MW、107基
- 風車基礎:着床式、拡張モノパイル
- 運転開始:2027年
「Baltica 2 Offshore Wind Farm」のサプライヤー
| 項目 | 企業名 | 数量 | 発表日 |
|---|---|---|---|
| 風力タービン供給 | Siemens Gamesa | 107基 | 2023年4月20日 |
| アレイケーブル供給 | Orient Cable | 66kV海底ケーブル:170km | 2023年6月6日 |
| モノパイル供給 | Navantia-Windar Steelwind Nordenham | 34基 77基 | 2023年6月6日 2023年10月31日 |
| 洋上変電所製造 | SEMCO Maritimeと PTSC Mechanical & Constructionの コンソーシアム | 4基 | 2023年6月13日 |
| ケーブル敷設 | Boskalis | エクスポート:約300km アレイ:約170km | 2023年9月5日 |
| 風力タービン設置 | Fred. Olsen WindCarrier Cadeler | 48基 59基 | 2024年1月3日 2024年2月20日 |
| モノパイル設置 | Van Oord | 111基 | 2024年2月14日 |
【動画】「Svanen」へのモノパイル曳航、荷受け、打設
特殊杭打ち船「Svanen」のモノパイル設置作業動画。あまり見かけないので非常に興味深い。
浮かべた状態で曳航してきたモノパイルを荷受けして建て起こす作業の中で、底蓋を取り外す必要がある。補助クレーンと遠隔で底蓋のロックが外れる仕組みによって作業を進めているんだと思いますが、手順を間違えると大事故につながりかねないので緊張感ある作業。