鹿島とカナデビアが共同で浮体式基礎に用いる複合構造部の設計手法確立

(左から、鹿島 森口常務、ClassNK 山口常務理事、カナデビア 藤田執行役員)
出典:NIPPON KAIJI KYOKAI (ClassNK)
2026年2月26日、鹿島建設とカナデビアは共同で「浮体式洋上風車基礎に用いる複合構造の設計手法」を確立し、日本海事協会(ClassNK)による風車支持構造物の技術審査を基にした審査・評価の結果、認証されたことを発表。浮体式を対象とした技術認証は国内初の事例だという。
浮体式洋上風車基礎に用いる複合構造は、セミサブ型浮体の中央コラムに鋼・コンクリートの複合(ハイブリッド)構造を適用することで、コスト合理化を図ることを目的としている。浮体式洋上風力事業において、「浮体式洋上風車基礎に用いる複合構造の設計手法」が、国内法令に基づく許認可の条件となるウィンドファーム認証に資する技術と認定されたことにより、今後、日本国内の個々のプロジェクトのウィンドファーム認証における、風車支持構造物の設計審査プロセスでの活用が期待される。
ウィンドファーム認証とは、風力発電所(ウィンドファーム)に対する認証サービスで、風車及びその支持構造物が、風力発電所を建設するサイトの環境条件および電気事業法に基づく要求事項を満足する形で設計されており、構造上安全であることを確認・証明するもの。
愛知県沖でセミサブ型浮体の実証を予定


出典:NIPPON KAIJI KYOKAI (ClassNK)
日本政府は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーを最大限に導入する方針を示しており、特に、洋上風力発電については、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた「切り札」と位置付け。日本の洋上風力発電は、遠浅の海域が少なく着床式よりも浮体式の導入余地が大きいとされており、浮体式を中心とした洋上風力発電のコストを早期に低減し、導入拡大を図る必要がある。
鹿島とカナデビアは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業「洋上風力発電の低コスト化」フェーズ1-(2)「浮体式基礎製造・設置低コスト化技術開発事業」にて同構造を共同開発し、日本国内における特許を取得。両社は、フェーズ2「浮体式洋上風力実証事業」に採択されており、愛知県沖で同構造を用いたセミサブ型浮体の実証を予定している。
鹿島とカナデビアは今後も、カーボンニュートラルの実現に向け、本構造を用いた浮体式洋上風力発電の早期のコスト低減と、導入拡大を目指した技術開発に取り組むと述べている。技術認証をおこなったClassNKは、日本国内に本拠地を置く認証機関の立場で、実証事業の円滑な実施に寄与するとともに、新しいコンセプトや技術の社会実装に向けた皆様の取組みを支援していくと述べています。
愛知県沖浮体式洋上風力実証事業
過去に実施した研究開発・実証事業等による知見も踏まえ、浮体式を中心とした洋上風力発電の早期のコスト低減、導入拡大を目的に愛知県田原市・豊橋市沖で進められているNEDOのグリーンイノベーション基金事業である「愛知県沖浮体式洋上風力実証事業」。
事業者はシーテック、カナデビア、鹿島建設、北拓、商船三井。実証設備の仕様として、浮体基礎はセミサブ型、出力12~15MW級の風力タービン1基。実証期間は2024年8月から2031年3月。洋上での風車設置は2028年度以降の予定。

(https://www.nedo.go.jp/content/800031834.pdf)

(https://www.nedo.go.jp/content/800031834.pdf)