12,000トン吊りクレーン船「Zhen Hua 30」クレーン検査

2026年2月27日、12,000トン吊りクレーン船「Zhen Hua 30」(振华30)でメインクレーンの吊り上げ試験が完了。
中国の報道情報によると、試験が開始されたのは2月2日。中国船級社(CCS,China Classification Society)とアメリカ船級協会(ABS,American Bureau of Shipping)、両船級協会の基準を厳格に遵守し、様々な条件に対応した荷重レベルの試験を完了。吊り上げ試験はメインフック以外に、1,600トン吊りの補助フックでも実施。
関連 12,000トン吊りクレーン船「Zhen Hua 30」

出典:龙de船人
過負荷試験で13,200トンを吊り上げ、ワイヤリングは88点

クレーン船「Zhen Hua 30」の吊り上げ能力は船尾固定吊り12,000トン、旋回吊り7,000トン。メインのフックブロックは2基で、それぞれ容量6,000トン。
補助フックの試験ではテストウェイトとしてウォーターバッグを吊り上げていましたが、メインフックのテストウェイトは台船。そして、最大重量となる船尾固定吊り12,000トンの過負荷試験において、テストウェイトの重量は1割増しの13,200トンに設定。
台船上の吊り上げ位置に玉掛けをおこなう画像を見ると、無数のワイヤーが確認できます。ワイヤーを張り合わせると一目瞭然ですが、玉掛け時の状態だと順番を間違えてしまいそうな程のワイヤー本数。
ワイヤリングの吊り点数を数えてみると88点でした。13,200トンに対して88点吊りなので、1点当たりの吊り上げ荷重は150トン。ワイヤロープ破断荷重の簡易式から逆算すると、使用ワイヤー径は135mm以上(安全率6として)。
巨大なクレーン船によるクレーン検査では、吊り上げ重量が大きく、必然的にワイヤリング点数が増えるため、テストウェイトを吊り上げたワイヤーが幾何学的なデザインになるところが個人的には注目ポイント。ただ、過負荷試験ではクレーンの能力限界に迫っているため、事故が起きる事もある。2022年4月には、14,000トン吊りクレーン船「Saipem 7000」でクレーン検査中にメインフック落下事故が起きています。
2022年4月、14,000トン吊り「Saipem 7000」でクレーン検査中のメインフック落下事故発生
📝記事へ 14,000トン吊りクレーン船「Saipem 7000」

