住友電工がSSEN TransmissionとHVDCケーブルプロジェクトのフレームワーク契約締結

2026年7月10日、住友電気工業(Sumitomo Electric Industries)はコンソーシアムパートナーであるVan Oord Offshore Wind UKと共に、スコットランドの送電事業者であるSSEN TransmissionとHVDC(High Voltage Direct Current:高圧直流)ケーブルプロジェクトのフレームワーク契約を締結したと発表。さらに、英国本土とシェットランド諸島を結ぶ525kV HVDC XLPEケーブルプロジェクト「Shetland 2」の初期設計・エンジニアリング業務に着手することに合意した。
HVDCケーブルプロジェクトのフレームワーク契約は、「Shetland 2」をはじめとするHVDCケーブルプロジェクトの設計、供給および敷設に関してSSENと長期的な戦略的パートナーシップを構築。今後も住友電工は、さらなる技術革新や現地化の加速、そしてスコットランドおよび英国の送電インフラの高度化を通じ、安全で強靭な脱炭素化されたエネルギーシステムへの移行に貢献していくという。
XLPEとは、Cross Linked Polyethylene(架橋ポリエチレン)の略。ポリエチレンを架橋(高分子同士を連結し、物理的、化学的性質を変化させる反応)し、分子構造を網目構造とすることで高温での軟化を大幅に改善したもの。 XLPEケーブルはこれを絶縁体に使用したものであり、他の絶縁材料より高温で使用できることから導体サイズが低減可能になる。
Shetland HVDC link 2

「Shetland 2」(Shetland HVDC link 2)は、シェトランドとスコットランド本土をHVDCケーブルで結ぶプロジェクト。現在、プロジェクトは開発の初期段階。スコットランド北部の送電網を強化するとともに、再生可能エネルギーのさらなる導入を促進し、エネルギー安全保障の強化、スコットランドおよび英国が推進するクリーンエネルギーとエネルギー安全保障の実現に貢献するもので、地域経済の活性化に資する社会基盤構築の大規模投資の一環。
今回のHVDCケーブルプロジェクトのフレームワーク契約に基づき、規制当局の承認を踏まえた上で住友電工は、2026年中に「Shetland 2」プロジェクト向け525kV海底ケーブルの製造契約を締結する予定だという。納入するHVDCケーブルは、住友電工が3.5億ポンド(約700億円)を投資しスコットランドのナイッグ(Nigg)港に建設中の海底ケーブル製造工場で、2027年第2四半期から製造開始の予定。海底ケーブル製造工場の稼働開始後は、直接または間接的に650人超の雇用創出を見込んでおり、関連サプライチェーンにおいても新たな雇用機会の創出が期待されている。さらに、「Shetland 2」プロジェクトの敷設工事および関連業務等でも約670人の雇用を想定しており、地域経済・サプライチェーン全体の発展に寄与。
住友電工はプレスリリースで、100年以上にわたり培ってきた海底ケーブルの製造技術と、Van Oordの世界トップクラスの海洋布設技術を融合し、「Shetland 2」プロジェクトを安全かつ確実、効率的に遂行すると述べている。