サイトアイコン Crane1000

DP制御下でフロートオーバーによる重量25,000トンの洋上変電所設置

DP制御下でフロートオーバーによる重量25,000トンの洋上変電所設置
スポンサーリンク

DP制御下でフロートオーバーによる重量25,000トンの洋上変電所設置

2026年6月4日、中国の「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」(Three Gorges Yangjiang Qingzhou Ⅴ、VII)で半潜水式重量物運搬船「祥泰口」(XIANG TAI KOU)による洋上変電所トップサイドの設置作業がおこなわれました。

洋上変電所トップサイドの寸法は長さ85.5m、幅82.5m、高さ44m。重量は約25,000トン

半潜水式重量物運搬船「祥泰口」を運航するCOSCO SHIPPING Specialized Carriers(中遠海運特種運輸)にとってDP制御下のフロートオーバー作業は、今回のプロジェクトで28件目になるという。

DP制御下でのフロートオーバー作業

重量約25,000トンのトップサイドを輸送船に積み込む作業は、スキッドと呼ばれるレール上をスライドさせる方法で実施。トップサイドおよび架台を含むスキッド重量は28,000トン。

2026年5月27日に半潜水式重量物運搬船「祥泰口」はトップサイド製作場所である江蘇省南通市から広東省陽江市に向けて航行を開始。輸送距離は約2,000km(約1,080海里)。トップサイド設置がおこなわれる「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」のエリアに到着したのは6日後の6月2日。

半潜水式重量物運搬船「祥泰口」が設置海域への到着後、直ちに準備を開始。6月3日に作業区域でDP(Dynamic Positioning:自動船位保持)の機能試験とDP操作確認を実施し、設置前のプロジェクト連絡会議を開催。半潜水式重量物運搬船「祥泰口」によるトップサイド設置作業は、アンカーを使用した船体の係留をおこなうこと無く、DP制御下でフロートオーバー作業を実施

6月4日、半潜水式重量物運搬船「祥泰口」はバラスト調整を終えて、午前中には設置をおこなう洋上変電所ジャケットから1,000mの位置まで移動。DP制御により位置を正確に制御しながらジャケット構造物に向かってゆっくりと船体の後退を開始。2時間後に目標位置へ到達し、設置位置を確認しながらバラスト水を注水して船体を降下させ、洋上変電所トップサイドの設置を完了。同日14時18分に半潜水式重量物運搬船「祥泰口」は進入していたジャケットから離脱し、作業を完了。

半潜水式重量物運搬船「祥泰口」(XIANG TAI KOU)

半潜水式重量物運搬船「祥泰口」は、中国船舶集団(CSSC)傘下の広船国際有限公司でCOSCO Shipping Specialized Carriers向けに建造され、2023年12月に竣工。

船体寸法は全長231.1m、幅46m、深さ14.5m、最大甲板深度は13m。燃料やバラストなど自重以外のすべてを含んだ積載重量を表わす載貨重量トン数(DWT,Deadweight tonnage)は、66,070トン。自航式で航続距離は20,000海里、DP2の自動船位保持装置を搭載。

船名祥泰口
総トン数47,124トン
載貨重量トン66,070トン
長さ231.1m
46m
深さ14.5m
最大甲板深度13m
船籍リベリア
建造年2023年12月
半潜水式重量物運搬船「祥泰口」
出典:X | China Science(@ChinaScience

三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト

「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」は、広東省 陽江市 陽西県 沙扒鎮から沖合74km、水深45~53mで12MWの風力タービン118基、13MWを23基、13.6MWを21基、そして浮体式の16MW風力タービン1基を設置する計画で総発電容量は2GW。2026年6月から順次運転を開始して、2026年12月にフル容量の運転開始を予定している。

洋上変電所は、163基の洋上風力タービンで発電された66kVの交流電力を±500kVの高電圧直流電力に変換して送電。直流送電技術を用いることで、年間約6,000GWhのクリーンエネルギーを効率よく安定的に供給することが出来るという。

モバイルバージョンを終了