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フーシ派の対艦弾道ミサイルによる攻撃を受けた貨物船で犠牲者

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フーシ派の対艦弾道ミサイルによる攻撃を受けた貨物船で犠牲者

U.S. Central CommandのX投稿

フーシ派がミサイル攻撃で無実の民間人を殺害

3月6日午前11時30分頃(サヌア時間)、対艦弾道ミサイル(ASBM)が、イランが支援するイエメンのフーシ派テロ支配地域から、アデン湾を通過中のバルバドス船籍、リベリア所有のばら積み貨物船「M/V True Confidence」に向けて発射された。 ミサイルは船に命中し、多国籍乗組員は3人が死亡、少なくとも4人が負傷し、うち3人が重体で、船は重大な損傷を受けたと報告している。

乗組員は船を放棄し、連合軍の軍艦も反応し、状況を調べている。

これは、過去2日間でフーシ派が発射した5回目のASBMである。 これらの ASBM のうち 2 発は 2 隻の輸送船 (M/V MSC Sky II および M/V True Confidence) に影響を与え、1 発の ASBM は USS カーニー (DDG 64) によって撃墜されました。

フーシ派によるこうした無謀な攻撃は世界貿易を混乱させ、国際船員の命を奪った。

X | U.S. Central Command(@CENTCOM

2024年3月6日午前11時30分頃(現地サヌア時間)、イエメンの親イラン武装組織フーシ派はアデン湾を航行していたばら積み貨物船「True Confidence」に向けて対艦弾道ミサイル(ASBM,Anti-Ship Ballistic Missile)を発射。そして、とうとう犠牲者が出てしまったようです。

アメリカ中央軍(U.S. Central Command)によると、ミサイルは貨物船「True Confidence」に命中し、乗組員3人が死亡、少なくとも4人が負傷し、そのうち3人が重体で船体も重大な損傷を受けたと報告しています。乗組員は船を放棄したということなので、安全な場所へ退避しているものと思われる。メディアによる情報では、当時船にはインド人1人、ベトナム人4人、フィリピン人15人の乗組員20人とスリランカ人2人、ネパール人1人の武装警備員3人が乗船していたという。

過去2日間にフーシ派によるASBM発射が5回あり、そのうち貨物船「True Confidence」に深刻な影響を与えた以外にコンテナ船「MSC Sky II」への攻撃があったこと、そして、1発をミサイル駆逐艦「USS Carney」で撃墜したことを明らかにしている。

コンテナ船「MSC Sky II」については、3月4日午後3時50分から午後4時15分の間にフーシ派から2発のASBMが発射され、1発がコンテナ船「MSC Sky II」に命中し損傷があったようですが、船からの支援要請は無く、そのまま航行を継続したという。

ばら積み貨物船「True Confidence」

日本海事協会に登録されている貨物船「True Confidence」のRegister of Ship
  • Owner(船主):TRUE CONFIDENCE SHIPPING S.A.
  • Manager(運航会社):FML SHIP MANAGEMENT LIMITED
  • Shipbuilder(建造):Oshima Shipbuilding Co., Ltd.(株式会社 大島造船所)
船名True Confidence
総トン数29,104トン
載貨重量トン50,448トン
長さ182.98m
32.26m
船籍バルバドス
建造年2011年8月
貨物船「True Confidence」
出典:MarineTraffic | Marjan Stropnik

コンテナ船「MSC Sky II」

DNVに登録されているコンテナ船「MSC Sky II」のRegister of Ship
  • Owner(船主):Thorsky Navigation Limited
  • Manager(運航会社):MSC Shipmanagement Limited
  • Shipbuilder(建造):Flender Werft AG
船名MSC Sky II
総トン数21,583トン
載貨重量トン30,135トン
コンテナ積載容量2,169TEU
長さ183.71m
29.8m
船籍リベリア
建造年1999年3月
コンテナ船「MSC Sky II」
出典:MarineTraffic | Christoph Ortmann
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貨物船「True Confidence」が標的になった理由

攻撃を受けた貨物船「True Confidence」
出典:U.S. Central Command
貨物船「True Confidence」
出典:MarineTraffic | Marjan Stropnik

当時、貨物船「True Confidence」は鉄鋼製品とトラックを積んで中国からサウジアラビアのジェッダ、そしてヨルダンのアカバへ向かっていたという。

アメリカ中央軍(U.S. Central Command)が公開したASBMによる攻撃を受けたばら積み貨物船「True Confidence」の画像を見ると、船橋部分から煙が上がっているのが確認できます。そして、貨物船のハッチ上に積まれているのは、確かに言われて見ればトラックというかバスのような乗り物に見える。

貨物船「True Confidence」はイスラエルへ向かっていた訳ではなく、船の所有者・運航管理会社もイスラエルやアメリカと無関係。しかし、フーシ派側の言い分はアメリカの船であるという理由から標的にしたという。

争いとは関係のない民間人の乗組員が犠牲になっているのは事実。憎しみによる負の連鎖・スパイラルを簡単に生み出すフーシ派に人間としての正義を指す ”義” という信念はあるのでしょうか。

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