スコットランドのエディンバラにある造船所でドック中の調査船「PETREL」が強風により大きく傾くという事故が発生。事故により多数の負傷者が出ており、病院へ搬送され治療が行われているという。
スコットランドの造船所でドック中の調査船が強風により転倒
Multiple injuries after ship tips over at Edinburgh dockyard
(エジンバラの造船所で船が転覆した後の複数の負傷者)
https://www.bbc.com/news/technology-65038617
2023年3月22日 午前8時頃、スコットランドのエディンバラにある造船所「Dales Marine Services」でドック中の調査船「PETREL」が強風により転倒し、大きく傾く事故が発生。事故により多くの負傷者が出ている模様で重傷者もいるようですが、幸いなことに死者は出ていないようです。
調査船「PETREL」が転倒する事故の引き金となったのは、強風のようです。
エディンバラにある現地の気象庁で観測された風速データによると午前8時で38mph(約17m/s)、午前9時に44mph(約20m/s)。
風速20m/s程度が記録されており、強い風ではありますが、この程度の風でドックされていた船が転倒したという事は、根本的な原因は別の要因が関係しているように思われます。
調査船「PETREL」
調査船「PETREL」は、もともと沖合の石油プラットフォームなどで作業支援を行うオフショア支援船として2003年に建造されています。
船名 | PETREL |
総トン数 | 3,371トン |
長さ | 76.45m |
幅 | 15m |
建造年 | 2003年 |
船籍 | United Kingdom |
2016年にマイクロソフトの共同創業者ポール・アレンが購入し、深海潜水調査船に改造され、水深6,000mを調査できる世界で唯一の私有船であった。
2020年6月、新型コロナウイルスの影響により当分の間活動を休止すると発表。今回の事故当時も2020年9月から造船所「Dales Marine Services」に長期間置かれていたそうです。この辺に、事故原因につながる要因があるのかもしれません。
2017年から2020年までの間に20隻以上の沈没船を調査
調査船「PETREL」には、高精度な海底探査が可能なマルチビーム測深機、水深6,000mで活動できる自律型無人潜水機など高性能な装備を搭載。2017年から2020年までの間に20隻以上の沈没船を調査・発見している。
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