コンテナ船「ONE ORPHEUS」スエズ運河で舵故障により衝突
2023年12月6日、スエズ運河を航行していたコンテナ船「ONE ORPHEUS」が舵故障により操舵不能となって運河内の航路端にある設備に衝突する事故が発生。スエズ運河庁(Suez Canal Authority)の発表によると事故発生後、ただちに後続船へ錨を下ろし停泊するよう指示が出されるとともに4隻のタグボートが曳航作業をおこなうため現場へ出動したという。
衝突事故を起こしたコンテナ船「ONE ORPHEUS」はシンガポールからオランダへ向かっており、スエズ運河を紅海から地中海に向かって北方向へ航行していた。
衝突したコンテナ船「ONE ORPHEUS」
コンテナ船「ONE ORPHEUS」の概要
船名 | ONE ORPHEUS |
総トン数 | 99,543トン |
コンテナ容量 | 9,040TEU |
長さ | 336m |
幅 | 45.8m |
船籍 | シンガポール |
建造年 | 2008年 |
数時間後には復旧し、通航を再開
【抜粋】
H.E. has stressed that navigation through the Canal was unaffected as a result of this emergency as vessels heading south transited through their usual course, while north-bound traffic was resumed after redirecting vessels of the south convoy from the New Suez Canal to the original Suez Canal simultaneously with the vessel’s salvage operation.
(南に向かう船舶は通常のコースを通過したが、船舶の引き揚げ作業と同時に南の船舶を新スエズ運河から元のスエズ運河に方向転換した後、北行きの航行が再開されたため、この緊急事態の結果、運河を通る航行には影響がなかったと強調した。)
https://www.suezcanal.gov.eg/English/MediaCenter/News/Pages/6-12-2023_2.aspx
故障した舵の修復や衝突による船体損傷の確認がおこなわれた後、コンテナ船「ONE ORPHEUS」はタグボートの支援により航路へ復帰して通航を再開。「ONE ORPHEUS」の衝突事故により後方で停船していた6隻の船舶については、南へ向かう船舶通過後に新スエズ運河から元のスエズ運河航路へコースを変更し通航。そのため、今回の事故によるスエズ運河通航への影響は出なかったとスエズ運河庁は述べている。
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