起重機船・クレーン船吊り上げ能力ランキング【世界TOP5】

　韓国のHyundai Heavy Industries(現代重工)が所有する10,000トン吊りの起重機船。

　日本の大型起重機船と同じジブ固定式のクレーンを搭載していますが、その規模は桁違いの大きさ。メインフックは8つあり、それぞれ1,250トン吊り。

　吊り上げ記録は、2021年1月21日に韓国で行われた「the King’s Quay project」で使用されるFPSトップサイド設置、9,100トン。

　中国の12,000トン吊りクレーン船「Zhen Hua 30(振华30)」。

　クレーン1基だけの吊り上げ能力で比べると世界最大の容量を誇る。ただ、クレーン固定時と旋回時の能力差が大きく、旋回式のクレーン船としては7,000トン吊り。船体の長さが特徴的で297.55mの船体長さは、吊り上げ能力世界トップ5の中でも最大。

　吊り上げ記録は、6,000トン。2017年5月2日に中国の香港沖で建設していた香港・珠海・マカオを結ぶ「港珠澳大橋」の沈埋函設置作業。

　イタリアのSAIPEMが所有する14,000トン吊りのクレーン船。船体は世界の吊り上げ能力トップ3に共通する半潜水式。1987年にイタリアのフィンカンティエリ造船所で建造。当時の船名は「Micoperi 7000」。

　2022年4月、クレーン検査中にメインフック落下事故を起こしている。

　吊り上げ記録は、12,100トン。2004年10月、地中海のリビア沖にある「Bahar Essalam field」中央プラットフォームのトップサイド設置。

　オランダのHeerema Marine Contractorsが所有する14,200トン吊りのクレーン船。2019年に吊り上げ能力を更新されるまで長い間、世界最大のクレーン船でした。

　1985年(昭和60年)、日本の三井造船で建造。当時の船名は「McDERMOTT DERRICK BARGE NO.102」、搭載されていたクレーンも現在より少し小さい6,000トン吊りが2基。

　吊り上げ記録は、11,833トン。2000年に記録された、Shearwaterガス田のトップサイド設置。

　「Thialf」と同じくオランダのHeerema Marine Contractorsが所有する20,000トン吊りのクレーン船。

　2019年にシンガポールのSembcorp Marineで建造。10,000トン吊のクレーンを2基搭載し、タンデムで吊上げ能力20,000トンを誇る世界最大の起重機船。

　建造された2019年9月、イスラエル沖の地中海にあるリヴァイアサンガス田のトップサイド設置で15,300トンを吊り上げ。さらに、2022年10月にデンマーク沖にあるタイラ油田のトップサイド設置作業で17,000トンを吊り上げて世界記録を更新。