杭州湾横断鉄道橋の作業に向けて「天一号」桁下制限に対する改造完了

杭州湾横断鉄道橋の作業に向けて「天一号」桁下制限に対する改造完了 起重機船、クレーン船
スポンサーリンク

杭州湾横断鉄道橋の作業に向けて「天一号」桁下制限に対する改造完了

出典:龙de船人

特殊な形状をしたクレーン船「天一号」(Tian Yi Hao)のガントリー部分を格納式に改造する作業が完了。

クレーン船「天一号」の船体寸法は長さ93.4m、幅40m、深さ7m。特殊な揚重設備の最大吊り上げ重量は3,600トン、最大揚程は63m。水面上からの高さを意味するエアドラフトは84m。

ガントリー部分を格納式に改造した理由は、浙江省の嘉興市と寧波市を結ぶ杭州湾横断鉄道橋(杭州湾跨海铁路大桥)の工事に従事するため。杭州湾横断鉄道橋の建設場所へ行くためには2008年に開通した杭州湾海上大橋を通過する必要があり、その桁下制限は47m。

ガントリー部分を格納した状態でクレーン船「天一号」のエアドラフトは42mとなり、杭州湾海上大橋の桁下を通過することが出来るようになる。杭州湾海上大橋を通過後に格納したガントリーを復旧する作業がありますが、2024年10月に杭州湾横断鉄道橋で鋼製橋脚基礎の設置をおこなった5,500トン吊り起伏式起重機船「二航卓越」のようにエアドラフト47m以下の起重機船でガントリー復旧作業をおこなうものと思われます。

杭州湾横断鉄道橋でクレーン船「天一号」は長さ80m、重量2,800トンというコンクリート製プレキャストブロックの橋桁を高さ50mの橋脚上に設置する作業をおこなうという。

ガントリー格納式への改造に7ヶ月

クレーン船「天一号」のガントリーを格納式へ改造する作業には7ヶ月かかったという。

ガントリー部分を倒した時に受ける架台や格納するためのヒンジ構造、分割部分の接続フランジ設置以外にも90度回転してもフックブロックが損傷しないような固定方法など多くの問題点を解決するための工夫が施されているそうです。

杭州湾横断鉄道橋について

杭州湾横断鉄道橋(杭州湾跨海铁路大桥)は、浙江省の嘉興市と寧波市に架かる全長29,266.8mの高速鉄道橋。設計速度は350km/h。北、中、南の3カ所に斜張橋の水路橋が含まれており、それぞれの主径間長は450m(北)、448m(中)、364m(南)。北水路橋の主塔高さは200m。

2022年11月30日に着工し、現地での建設工事は2023年3月14日に開始。工事期間は5年間で、2027年に完了見込み。建設費用は200億元、日本円で4,200億円を超えると推定されている。

スポンサーリンク
興味深い海の世界

あらゆるものが巨大な海の世界。
なかでもインパクトの強い画像を中心に海の世界を紹介。

スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました