韓国で補強作業中のガントリークレーン倒壊、2人が巻き込まれ死亡
2024年3月24日、韓国の蔚山広域市蔚州郡温山邑にあるコンテナターミナルで補強作業中のガントリークレーンが倒壊する事故が発生。クレーン倒壊に巻き込まれた作業員の男性2人が海に転落し、事故後に駆け付けた救助隊によって助け出された時はすでに心肺停止の状態。その後、病院へ搬送されましたが死亡が確認されたという。
事故を報じるニュース記事
高さ65mの35tクレーンが倒壊…作業員2人が海に転落し死亡 /蔚山
24日午前11時11分ごろ、蔚山市蔚州郡新厳里で高さ約65メートル、重さ約35トンのガントリークレーン(港湾などの岸壁に設置されるクレーン)が倒れる事故が発生し、作業員2人が死亡した。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/03/25/2024032580006.html
事故を報じるニュース記事だと、倒壊したガントリークレーンは高さ約65mで重量約35トンと書かれています。しかし、普通に考えてガントリークレーンの重量がそんなに軽い訳が無い。なので記事の文章から推測すると、コンテナを吊り上げるスプレッダーを装着した状態で約35トンの吊り上げ能力があり、ガーダーを起こすと高さ約65mのガントリークレーンだと思われる。
油圧クレーンの折れたブーム
事故現場の画像には倒壊したガントリークレーンの走行車輪が映っており、本体の大部分が海に投げ出されていることが分かります。
そして、中間部分でブームが折れた2台の油圧クレーン。事故が起きた時はガントリークレーンの補強作業中で油圧クレーンを使用して、ゴンドラ作業による高所作業をおこなっていたようです。2台の油圧クレーンが接地しているアウトリガーは動いたような形跡が無く、ガントリークレーン倒壊原因には関係していない可能性が高い。
ゴンドラによる高所作業をおこなっていたという点から、過負荷により油圧クレーンのブームが折れるということも考えにくいので、何らかの理由で倒壊したガントリークレーンと接触し、ブームが折れたと考えるのが自然なのかも。
いずれにしてもガントリークレーン倒壊の原因は調査中のため現在のところ不明となっており、どのような経緯で事故が発生したのか原因究明が求められる。
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