2025年に大阪の夢洲で開催される大阪・関西万博のスペシャルサポーター「ポリマ号」がインドで火災、漂流という事故に見舞われ、乗組員がインド沿岸警備隊のヘリに救助されるという事態に陥っている。
世界最大級のソーラー船「ポリマ号」がインドで火災、漂流
大阪・関西万博のスペシャルサポーターに就任している世界最大級のソーラー船「ポリマ号」の船内で火災が発生し、漂流。インド沿岸警備隊に救助されるという事故が発生。
ICG conducts rescue operation of Yacht Porrima off Mumbai | Updated: Monday, August 15, 2022, 10:00 AM IST
(ICG がムンバイ沖でヨット ポリマ号の救助活動を実施 | 更新: 2022 年 8 月 15 日月曜日、午前 10:00 (IST))
ICG conducts rescue operation of Yacht Porrima off Mumbai (freepressjournal.in)
記事によると「ポリマ号」はアラブ首長国連邦からモルディブへ向け航行している途中、2022年6月28日にムンバイのマンドワ沖に到着し、モルディブへの航行を継続するために必要な修理に着手。
2022年8月12日の夜間に事態が一転し、「ポリマ号」のバッテリーコンパートメントで火災が発生。救難信号を受信したインド沿岸警備隊は高速巡視船 ICGS AGRIM を救助に派遣し、悪天候のなか1時間以内という早さで「ポリマ号」付近に到着。しかし、ヨットは浅瀬へ向かって流されており、火災による浸水も報告されていた。浅瀬での座礁や沈没という緊急事態を考慮し、インド沿岸警備隊はヘリコプターでの救助を決断。夜明けとともにヘリコプターにより乗組員5人全員を救助。救助された乗組員は全員無事でしたが、確認のため病院へ搬送された。
ヘリコプターで救助される乗組員
座礁した「ポリマ号」
別の動画ではヘリに乗組員の方が救助される様子の後に、砂浜で座礁する「ポリマ号」が映っています。
Braving the rough seas and strong wind, @IndiaCoastGuard ship Agrim and #ICG helicopter in a joint operation rescued 05 crew (including foreigners) from a distressed #Switzerland flag yacht #Poorima at #Mandwa off #Alibaug today. All Crew safe and healthy. pic.twitter.com/qbjPXpZS40
— Indian Coast Guard (@IndiaCoastGuard) August 12, 2022
大阪・関西万博のスペシャルサポーター
大阪・関西万博公式ページのプレスリリース(2022年3月18日)によると、世界最大級のソーラー船「ポリマ号」はスペシャルサポーターに就任しています。
掲載情報によると「ポリマ号」は、化石燃料を使わず、風力、太陽光、水素エネルギーを動力源とするため、環境に負荷をかけることなく航行できることが大きな特徴。大阪・関西万博の閉幕まで世界中を航海し、海洋プラスチック汚染問題の研究・啓発活動を通じて、SDGsのゴール達成への貢献を掲げる大阪・関西万博のプロモーション活動に協力するというもの。
ちなみに、スペシャルサポーターの第1弾として「ポリマ号」より前に就任したのは「ポケットモンスター」。
2012年に世界1周を達成
出典:Youtube | MS PORRIMA’s Blue Odyssey
「ポリマ号」は、2010年3月31日にドイツで建造された太陽光を動力源とするソーラー船。建造価格は150万ユーロ、日本円でおよそ2億円。建造当初は「TURANOR PLANET SOLAR」という船名で、次に「RACE FOR WATER」、現在の「PORRIMA」という遍歴がある。
2010年9月27日、モナコを出発し、2012年までの584日間かけて世界一周した実績を持つ。
船名 | ポリマ号 Porrima |
長さ | 30m (フラップ付 36m) |
幅 | 15m (フラップ付 23m) |
速力 | 巡航 6.9ノット 最大 5.4ノット |
追記:スペシャルサポーター引継、「ポリマ号」から「帆船みらいへ」
2023年10月24日、万博協会はインドのムンバイ沖で起きた事故により航行の目途が立たないという理由から「ポリマ号」→「帆船BLUE OCEANみらいへ」にスペシャルサポーター引き継ぎを発表しています。
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