長崎県平戸市で貨物船が一時乗り上げ、8時間後に離脱
2023年7月21日午前2時30分頃、長崎県平戸市の平戸瀬戸で貨物船「第六翔太」が海岸に乗り上げる事故が発生。事故当時、貨物船には5人の乗組員が乗っていましたがケガは無く全員無事。船体の破損による浸水や油の流出も確認されておらず、事故からおよそ8時間後の午前10時30分頃にタグボートの支援により離脱に成功。
貨物船「第六翔太」は、7月20日に山口県の徳山下松港を出港し、長崎県西海市の崎戸港へ向かっていたという。
貨物船を助けたタグボート「白鷹丸」
船名 | 白鷹丸 |
総トン数 | 168トン |
長さ | 30.88m |
幅 | 8.80m |
深さ | 3.80m |
最大速力 | 13.2ノット |
報道されているニュース映像とAIS情報によると、海岸に乗り上げた貨物船「第六翔太」が離脱する時に支援したタグボートは「白鷹丸」。
タグボート「白鷹丸」の動静 ※AIS情報による
- 2:30前長崎県 大島町を出港
- 4:40頃乗り上げている貨物船「第六翔太」の横を通過
- 6:00過ぎ長崎県 松浦市の松浦火力発電所へ到着
- 8:00前発電所へ入港する貨物船「ELEGANT SALUTE」の入港補助
- 8:40松浦火力発電所を出港
- 9:50貨物船「第六翔太」に到着
- 10:30貨物船「第六翔太」の曳き出しに成功
- 13:40貨物船「第六翔太」岸壁係留を見届けて任務完了
乗り上げ場所近くにある田平町の岸壁に係留
AIS情報では、貨物船「第六翔太」の船長が海上保安庁に通報したとされる午前2時30分より少し前にタグボート「白鷹丸」は長崎県の大島町を出港している。そして、午前4時40分頃に乗り上げている貨物船「第六翔太」の横を通過して、午前6時過ぎに長崎県松浦市の松浦火力発電所へ到着。午前8時前に全長235mの貨物船「ELEGANT SALUTE」が同発電所に入港しているので、その入港補助をおこなっていたと思われる。そのあと貨物船「第六翔太」へ向かい、到着後はすぐに曳き出し作業をおこない無事に離脱に成功。そして貨物船が最寄の岸壁に係留するまで見届けて任務完了。
予定していた仕事をこなしたうえでイレギュラーな任務にも迅速に対応。貨物船「第六翔太」の曳き出しをおこなうまでのタイムロスが無さ過ぎて素晴らしいと思いました。作業予定を組み立てるオペレーターの方も大変だと思いますが、予定通りに作業をこなすタグボートの方もスゴイ。
貨物船「第六翔太」
全長75.23m、幅12m、総トン数498トンの貨物船「第六翔太」は、愛媛県今治市にある山中造船株式会社で2019年6月17日に竣工。船の所有者は、兵庫県の株式会社六甲船舶ですが、六甲船舶のホームページに記載されている船舶情報によると、運航しているのは兵庫県の加藤海運株式会社。
船名 | 第六翔太 |
総トン数 | 498トン |
載貨重量トン | 1,660トン |
長さ | 75.23m |
幅 | 12.0m |
深さ | 7.12m |
航行速力 | 12.7ノット |
建造年 | 2019年6月 |
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