バージン諸島沖で座礁の貨物船、再浮上・曳航に成功
2023年10月31日、米国沿岸警備隊はカリブ海にあるアメリカ領 バージン諸島のセント・トーマス島沖で座礁していたro-ro貨物船「Bonnie G」の再浮上とクラウン湾にある係留場所への曳航作業が完了したことを発表しました。
米国沿岸警備隊発表の内容によると、ro-ro貨物船「Bonnie G」の再浮上がおこなわれたのは10月30日。座礁事故が起きたのは10月4日なので、26日間に渡って座礁したままだったことになる。ハリケーンシーズンだったこともあり、座礁した「Bonnie G」を2度の嵐が通過し、非常に複雑なサルベージ作業だったと述べています。
タグボート2隻による再浮上・曳航作業
座礁したro-ro貨物船「Bonnie G」には約13,000ガロン(約49,210リットル)の燃料油と潤滑油約250ガロン(約950リットル)が積まれていたため、周辺海域へ環境被害を及ぼす可能性がある燃料油、潤滑油およびバッテリーやその他の危険物質除去が再浮上の前におこなわれました。
離礁に向けた再浮上作業では、座礁船のバラストタンク内を空にするデバラストがおこなわれ、さらに船体の5つの区画で同時に圧縮空気を送り込み、浮力を確保。そして、「Bonnie G」の船首と船尾にタグボート「Sentry」と「Limetree Bay」を配置して離礁に成功。最寄りの港へ無事に曳航が完了したという。
タグボート「Sentry」
船名 | Sentry |
総トン数 | 290トン |
長さ | 32m |
幅 | 9m |
建造年 | 2009年 |
出典:FleetMon | b47b56
タグボート「Limetree Bay」
船名 | Limetree Bay |
総トン数 | 265トン |
長さ | 30m |
幅 | 9m |
建造年 | 1969年 |
出典:U.S. Coast Guard
ro-ro貨物船「Bonnie G」
船名 | Bonnie G |
総トン数 | 780トン |
載貨重量トン | 1,109トン |
長さ | 56m |
幅 | 12m |
建造年 | 1981年 |
出典:MarineTraffic | Rasheid Chambers
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