「BALTIC EAGLE」で最初の9.5MW風力タービン設置
2024年5月7日、Masdarはドイツ沖の「Baltic Eagle offshore wind farm」で1基目の風力タービン設置が完了したことを発表。
「Baltic Eagle offshore wind farm」は、アブダビに本拠を置くMasdarとIberdrolaの合弁会社により開発が進められており、ドイツのリューゲン島から北東へ約30kmに位置するバルト海でMHI Vestasの風力タービン「V174-9.5 MW」50基を設置する計画。総発電容量は476MW。
9.5MWの風力タービンを設置したのは、Fred. Olsen Windcarrierが所有する800トン吊りSEP起重機船「Blue Tern」。2021年にブームを12m延長するアップグレードを実施したことでブーム長さは108mに延長され、メインフックの最大揚程は甲板上から127mに増強。
今後も引き続き風力タービン設置作業が続けられ、2024年末までに運転開始の予定。発電を開始すると約47万5,000世帯分に相当する再生可能エネルギーを供給し、年間約80万トンのCO2排出量を削減するという。
風力タービンのハブ高さは107m
出力9.5MWの「V174-9.5 MW」はローター直径174m、ブレード長さ85m、水面からの全高194m。設置時に重要となるハブ高さは107m。SEP起重機船「Blue Tern」の揚程は甲板上127mなので問題なく施工可能。
モノパイル設置は特殊杭打ち船「Svanen」で施工
2023年4月から8月にかけて「Baltic Eagle offshore wind farm」のモノパイル50基は、Van Oordの特殊杭打ち船「Svanen」で施工がおこなわれました。「Svanen」の特殊な仕様ゆえに、 ”フロート輸送” と呼ばれるモノパイル上下の開口に蓋をして浮かべた状態で海上輸送を実施。
モノパイルを製造したドイツのロストックにある EEW SPC から「Baltic Eagle offshore wind farm」の設置海域までは約80マイル(約148km)。
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