重量1,500トンのモノパイルを吊り上げる巨大な吊具

3,200トン吊りクレーンを搭載した「Boreas」がSEP起重機船として世界最大クラスのとんでもない大きさなのは大前提として、使用している吊具もとんでもない大きさ。
重量1,500トンのモノパイルを吊り上げるため、自船メインフックとFMUT(Flange Monopile Upending Tool:フランジモノパイル反転ツール)の間に使用している巨大なスイベル付きのフック。連結するシャックル、スイベル、フックは、GN Rope Fittings製。

GN Rope Fittingsは、Van Oord向けと思われる製品をLinkedInに投稿していました。投稿文の説明によると、モノパイル吊り上げで使用しているのは重量3.3トンの1,550トンシャックル。ピン径は320mm、立てた状態にすると高さ1.7m。恐ろしい大きさ。
フックの容量は不明ですが重量は8.9トン。スイベルについても記載はありませんが、ウェブサイトに掲載されている容量1,550トンのタイプで重量9.8トン、長さ2.1m。
吊具のフック上部には荷重を均等にする平衡滑車などは仕込まれていないため、偏荷重に対応できるようモノパイル重量1,500トンを超える容量の吊具をそれぞれに使用しているようです。
ワイヤーとスリングの太さもスゴイ。
Remazel EngineeringのFMUT(モノパイル反転ツール)


SEP起重機船「Boreas」甲板上に横倒しの状態で積載・輸送したモノパイル建て起こし及び建て込みに使用したのは、Remazel EngineeringのFMUT(Flange Monopile Upending Tool:フランジモノパイル反転ツール)。
FMUTの画像を拡大すると ”WLL 2800t” の表示が確認できます。WLLは、Working Load Limit(使用荷重)という意味。Remazel Engineeringの掲載情報によると、Van Oordに納入したFMUTはXXLモノパイルに適したリフティングツールで、フランジ径7.5mから9mまで調整可能。カメラシステムが装備されており、完全リモートコントロールという仕様。




















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