SeatriumがMaerskの風力設置船について仲裁申立書受領
2025年10月22日、SeatriumはMaersk Offshore Windから建造中の風力設置船(WIV,Wind Installation Vessel)に関する仲裁申立書(Notice of Arbitration)を受領したと発表しました。
建造契約がおこなわれたのは、およそ3年半前の2022年3月23日。当時、Sembcorp Marineのグループ子会社であるSembcorp Marine Rigs & Floaters(現Seatrium Energy International)が契約締結し、契約総額は約4億7,500万米ドル、契約締結当時の為替相場で日本円に換算すると約546億円(1ドル=115円として換算)。
SeatriumがMaersk Offshore Wind向けに建造している風力設置船は、Equinorがアメリカで進める洋上風力発電所「Empire Wind 1」に配備予定となっており、Seatrium Energy Internationalは10月10日に契約解除通知を受領していました。
Seatrium Energy Internationalは、10月12日に契約解除通知の拒否と不当解除について買主に対するすべての権利を留保する旨を回答。そして、2025年10月20日、契約に従って建造中の風力設置船を2026年1月30日までに引き渡すことを買主に通知。その翌日にあたる10月21日に仲裁申立書を受領。
仲裁申立書には、契約当事者間で紛争が生じており、当該紛争はLondon Maritime Arbitrators Association(ロンドン海事仲裁人協会)の現行規定に基づきロンドンでの仲裁に付託されるべきであるという主張が記載されていたという。さらに、申し立てられた紛争、買主の請求および買主が求めている救済措置(金銭的またはその他の救済措置)に関する詳細については記載が無かったことを明らかにしている。
Seatriumは発表情報の中で、Seatrium Energy Internationalは法的助言を受けており、自社の立場を積極的に主張し、買主が提起する可能性のあるあらゆる請求を防ぐとしていますが、状況の進展によっては最終的に財務へ大きな影響が出ることを懸念している。重要な進展があれば随時発表するとした上で、最終的な結果については確実な見通しが立った時点で市場ガイダンスを提供すると述べています。



















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