韓国船籍のケミカルタンカーが鹿児島県口之島沖で座礁
2024年4月16日午後4時頃、韓国船籍のケミカルタンカー「KEOYOUNG PIONEER」が鹿児島県口之島沖で座礁する事故が発生。船にはインドネシア人10人、韓国人3人、ミャンマー人1人の合わせて14人が乗船していましたが、全員救助されケガはない。しかし、ケミカルタンカーから油の流出が確認されているという。
第十管区海上保安本部から船舶海難の緊急情報が発表されており、ケミカルタンカー「KEOYOUNG PIONEER」には積荷としてシクロヘキサンが積まれていることが記載されています。積荷のシクロヘキサンは今のところ流出していないようですが、今後の事態悪化を防ぐために早急な対応が必要。
報道されている情報では、”暗礁に乗り上げた” ということなので、航行中に速力が出ている状態のまま船体が海底に衝突したことが推測される。
座礁したケミカルタンカーは1カ月前に六連沖で転覆した船と同じ所有者
事故を起こしたケミカルタンカー「KEOYOUNG PIONEER」について調べてみると、つい最近の2024年3月に山口県下関市の六連島沖で転覆したケミカルタンカー「KEOYOUNG SUN」と同じ所有者であることが分かりました。2つの事故は発生要因が異なるので一概には言えませんが、短い期間のうちに重大事故を連続で起こしているのは事実であり、何らかの運航上の不備が潜んでいる可能性はあると言えそう。
AISによる航跡
AIS情報によると事故当時、ケミカルタンカーは中国の福建省福州市から名古屋へ向かっていたようです。無料で閲覧できるMarineTrafficの航跡情報では、暗礁に乗り上げる直前と思われる日本時間の4月16日15時45分時点で速力13.3ノット(時速24.6km)。そして、直後には0ノットになっていました。
無料で閲覧できるデータなので欠損データが多く正確性はかなり低いですが、10ノット以上の速力が出ている状態で船体が海底に接触している可能性は高い。破損した船体からの油流出も確認されているようなので、船体損傷の程度や船体の状態が気になるところ。
ケミカルタンカー「KEOYOUNG PIONEER」
船名 | KEOYOUNG PIONEER |
総トン数 | 2,577トン |
載貨重量トン | 3,970トン |
長さ | 88.6m |
幅 | 14.6m |
深さ | 7.2m |
船籍 | 韓国 |
建造年 | 2006年1月 |
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