起重機船「HEBO Lift 10」による旋回橋設置
2023年10月17日、スコットランドのグラスゴーで建設がおこなわれている旋回橋「Govan-Partick Bridge」のメインスパン設置がおこなわれました。
メインスパンの設置をおこなったのはオランダのロッテルダムを拠点とするHEBO Maritiem Serviceの2,200トン吊り自航式起重機船「HEBO Lift 10」。この起重機船は、2022年12月にBoskalisの起重機船「Taklift 4」を買収し、船名を「HEBO LIFT 10」に変更したもの。
クライド川に架かる「Govan-Partick Bridge」は、歩行者と自転車が通行できる長さ110mの橋で、川を通航する船舶の為に回転する旋回橋という仕様になっている。事業費は2,950万ポンド、日本円でおよそ53億円。2024年夏に完成する予定。
Boskalisから起重機船「Taklift 4」を買収し「HEBO Lift 10」へ改名
メインスパンは重量650トン
出典:Farrans Construction
出典:HEBO Maritiemservice
設置したメインスパンは、長さ99m、幅6m、重量650トン。
オランダ、ベルギーで建造された後、長さ84mの輸送台船「HEBO-P84」でグラスゴーまで運搬。輸送台船には、メインスパンと共に設置作業で起重機船「HEBO Lift 10」に搭載されているフライングジブも合積みされています。
出典:Farrans Construction
メインスパン設置時の画像を見ると、玉掛けしているのは橋脚のほぼ真上という位置。そして、使用している起重機船のフックはフライングジブの1フックのみ。
起重機船「HEBO Lift 10」は、ジブ長さ30mのフライングジブを着脱することが可能で、700トン吊りフック2基で最大1,400トンの吊り上げが可能。メインスパンの吊荷重量は750トンなので1フックで吊り上げ出来たようです。フライングジブを装着した理由は、吊荷と起重機船との離隔および揚程を確保するため。
よく読まれている記事