HEBOがBoskalisから起重機船「Taklift 4」を買収

HEBOがBoskalisから起重機船「Taklift 4」を買収 起重機船、クレーン船

 オランダのHEBOがBoskalisから起重機船「Taklift 4」を買収。「Taklift 4」は自航式でジブ固定式の2,200トン吊り起重機船。

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HEBOがBoskalisから起重機船「Taklift 4」を買収

 2022年12月30日、オランダの海事会社HEBOは、Boskalisから起重機船「Taklift 4」を買収し、船名を「HEBO LIFT 10」に変更することを発表。「Taklift 4」は自航式でジブ固定式の2,200トン吊り起重機船。

HEBOがBoskalisから起重機船「Taklift 4」を買収
「チャナッカレ1915橋」の建設工事に従事する「Taklift 4」
出典:HEBO Maritiemservice.

 HEBOは他にも多くの起重機船を所有していますが、クレーン能力はそこまで大きくなく、最大の「HEBO Lift 9」で800トン吊り。

 2,200トン吊り起重機船「Taklift 4」は、2022年3月に完成したトルコの「チャナッカレ1915橋」建設にも携わっている。「チャナッカレ1915橋」は、明石海峡大橋の中央支間1,991mという世界記録を破り、主塔間距離2,023mで世界最長。

― トルコのダーダネルス海峡に架かる「チャナッカレ1915橋」に関する記事 ―

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起重機船「HEBO LIFT 10」の概要

 「Taklift 4」から「HEBO LIFT 10」に船名変更された起重機船が建造されたのは1981年。船体寸法は長さ83.29m、幅36.90m、深さ7.0m。クレーン能力が2,200トンで同じ日本の起重機船「駿河」と比べるとほぼ同じ大きさ。

船名HEBO LIFT 10駿河
クレーン能力2,200トン2,200トン
総トン数5,695トン
長さ83.29m90.0m
36.90m41.0m
深さ7.0m7.0m
建造年1981年
「HEBO LIFT 10」の概要

 日本の起重機船と大きく違うのは、自航式という点とジブが短く格納式という点。

 「HEBO LIFT 10」は船尾に出力1,000kW(1,360PS)のプロペラ2基、船首に440kW(600PS)のバウスラスター2基を搭載する自航式。

 メインジブの長さは54.4m、先端に30mのフライングジブを付けている。最大クレーン能力の2,200トン吊り上げられるのはアウトリーチ16m程度までで、その時の揚程は約41m。

 日本の起重機船「駿河」のジブ長さは約120mで、アウトリーチ36mまで2,200トン吊り上げが可能、その時の揚程は約94m。「HEBO LIFT 10」には着脱が可能な30mのフライングジブがあり、700トン吊りのフック2基で最大1,400トンの吊り上げが可能。

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