RORO船「すおう」松山市沖合で岩礁接触により浸水、全員救助
2023年11月21日未明、福岡県の博多から山口県の岩国へ向かって航行していた全長約180mのRORO船「すおう」(SUOU)が愛媛県松山市沖で座礁する事故が発生。座礁により浸水した船体は右舷船首が沈み、傾いた状態に。船には乗組員など12人が乗船していましたが、座礁後に救命いかだへ避難して全員無事。
11月21日に所有会社の春山海運 株式会社が発表した内容によると、11月21日1時10分頃にRORO船「すおう」は松山市沖合の怒和島付近で岩礁に船底が接触。座礁により浸水しているものの、乗組員等は全員救助されており、油の流失も認められていないという。
報道されている情報では、船内に自動車およそ100台と部品などが積まれているそうです。
RORO船「すおう」(SUOU)
船名 | すおう |
総トン数 | 11,675トン |
載貨重量トン | 6,100トン |
長さ | 179.9m |
幅 | 27m |
建造年 | 2019年5月 |
船籍 | 日本 |
乗組員避難後に船体は一時漂流
「すおう」のAIS情報による航跡から推測すると、怒和島南西の岩礁に船底が接触したものと思われる。座礁した後、第六管区海上保安本部の緊急情報で発表されていた漂流位置付近まで北上。その後、ゆっくりと南へ流され始める。RORO船「すおう」は、乗組員全員が船外へ避難したため無人となり一時、漂流状態になっていたという。
第六管区海上保安本部発表の「すおう」に関する緊急情報
タグボートにより屋代島の小泊湾へ曳航
タグボートが漂流するRORO船「すおう」に到着したのは21日午前9時過ぎ。AIS情報では江田島海運のタグボート「早瀬丸」が現場に駆けつけていました。「早瀬丸」は午前5時過ぎに江田島を出港し、阿賀に寄ったあと「すおう」のもとへ。事故が起きたのが深夜の時間帯だったにもかかわらず迅速な対応。
RORO船「すおう」は、タグボート「早瀬丸」などによって屋代島南側の小泊湾へ曳航されました。
今後の方針を決めていく上で、まず座礁した船体損傷の程度を確認する作業がおこなわれると思われますが、事態収束へ向けてどのような方法が選択されるのか気になります。
タグボート「早瀬丸」
船名 | 早瀬丸 |
総トン数 | 198トン |
長さ | 33m |
幅 | 9m |
深さ | 3.97m |
機関出力 | 3,600PS |
建造年 | 2017年 |
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