ONEが風力推進装置「VentoFoil」をコンテナ船に試験設置
ONE EMBARKS ON WIND PROPULSION TRIAL FOR A SUSTAINABLE MARITIME FUTURE
(ONEが持続可能な海の未来に向けて風力推進試験に着手)
https://jp.one-line.com/en/news/one-embarks-wind-propulsion-trial-sustainable-maritime-future
2023年11月23日、Ocean Network Express(ONE)はオランダのEconowindと提携し「VentoFoil」と呼ばれるコンテナ化された風力推進補助装置2基をコンテナ船「KALAMAZOO」へ試験的に設置する予定を明らかにしました。
「VentiFoil」を設置する予定のコンテナ船「KALAMAZOO」はNORSE UKが所有し、シンガポールのGoodwood Ship Managementが運航管理をおこなっているという。全長143m、コンテナ積載量1,036TEUのコンテナ船「KALAMAZOO」は釜山、横浜、ホノルル間を運航しており、試験は2024年1月からおよそ6カ月間実施される予定。燃料消費量、排出削減量、全体的な運用効率に関するデータを収集し、試験結果は持続可能な輸送ソリューションとしての風力推進の長期的な実現可能性を評価するために使用されるという。
コンテナ船「KALAMAZOO」
船名 | KALAMAZOO |
総トン数 | 9,743トン |
載貨重量トン | 12,593トン |
コンテナ積載量 | 1,036TEU |
長さ | 143m |
幅 | 23m |
建造年 | 2013年 |
2023年7月に日本郵船も導入を発表
当社グループ初 運航船に風力推進アシスト装置を導入
https://www.nyk.com/news/2023/20230724_01.html
2023年7月に日本郵船もEconowindの「VentoFoil」導入を発表しています。導入する船舶は自社グループのNYK Bulkship (Atlantic) が保有するばら積み船の予定。
風力推進補助装置「VentoFoil」
「VentoFoil」の形状は飛行機の翼に似ており、両面の気圧差で推進力を生み出す仕組み。さらに、スマートサクション(smart suction)と呼ばれる翼に開けられた吸い込み口から風を取り込み、気圧差を増幅させることで空気の流れを最適化し、推力を最大化させることができるという。
船橋から立ち上げや折り畳んだりする操作が可能で、推力を生み出す翼の部分は風速・風向および自船の速度によって完全に自動で調整される。橋などの高さ制限がある場所や狭い航路で風による影響が操船に影響する場合などは、容易に折り畳む操作をおこなうことができる。
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