香港を拠点とするCMIC Ocean En-Tech Holdingの子会社TSC OffshoreとOffshoretronicは、最大重量5,000トンのXXXLモノパイル設置に向けたソリューションを共同で開発し、商品化させるための覚書(MOU)に署名したことを発表。
XXXLモノパイル設置ソリューションの商業化に向けた覚書締結
2023年1月5日、香港を拠点とするCMIC Ocean En-Tech Holdingは、完全子会社のTSC Offshoreとスペインのバルセロナに拠点を置くOffshoretronicが最大重量5,000トンのXXXLモノパイル設置に向けたソリューションを共同で開発し、商品化させるための覚書(MOU)に署名したことを発表。
CMICの発表記事によると、出力15~20MWの次世代洋上風車は2024〜2030年に設置が始まるという予測。
水深40m~70mに設置される巨大な次世代洋上風車の基礎は、長さ100〜130m、直径12〜15m、重量は最大で5,000トンのXXXLモノパイルが必要になるそうです。
名称 | モノパイルの直径 |
---|---|
通常のモノパイル | 5m~6m |
XLモノパイル | 6m~8m |
XXLモノパイル | 8m~11m |
XXXLモノパイル メガモノパイル | 11m以上 |
出典:Bladt IndustriesのHP
一般的な方法だと巨大なXXXLモノパイルを吊り上げるクレーンを搭載した設置船を手配しますが、世界的に設置船が不足している状態の中、将来的に大型化していく次世代洋上風車基礎の施工は設置船の建造状況に依存するという課題があるそうです。
Offshoretronicによる独自設計のXXXLモノパイル輸送・設置船「Vitruvian」。この船には大型クレーンが搭載されていない代わりに独自のリフティングビームがあり、港でのモノパイル積込にはSPMT(Self-Propelled Module Transporter)と呼ばれる重量物運搬車両を使用する。次世代モノパイルの輸送と設置に関して、従来の方法よりも安全に実行することが可能でコストと時間を大幅に削減することが出来るそうです。
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