サムスン重工業が浮体式洋上原子力発電所の基本承認取得を発表

サムスン重工業が浮体式洋上原子力発電所の基本承認取得を発表船舶

 韓国のサムスン重工業は、浮体式洋上原子力発電所 「CMSR power barge」の概念設計についてABS(アメリカ船級協会)から設計基本承認(AIP)を取得したことを発表。今後は詳細設計を進め、2028年までの商業化を目指す方針。

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サムスン重工業が浮体式洋上原子力発電所の基本承認取得を発表

 2023年1月4日、韓国のサムスン重工業(Samsung Heavy Industries)は浮体式洋上原子力発電所 「CMSR power barge」の概念設計についてABS(アメリカ船級協会)から設計基本承認(AIP,Approval in Principle:原則承認)を取得したことを発表した。

 「CMSR power barge」のCMSRとは、Compact Molten Salt Reactorの略で小型溶融塩原子炉を搭載した浮体式発電設備を意味する。原子力技術と造船技術の融合による「CMSR power barge」は、船の形状をした浮体式設備なので海上を曳航して運べることから、設置する地理的な制約などが少なく、構築にかかる期間も2年ほどで短いためコストを抑えることが出来るそうです。

 「CMSR power barge」は、発電需要に応じて1基100MWのCMSRを2基から8基搭載することが可能。想定されている最大の8基を搭載すると800MWの出力で電力を供給することが出来る。

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2022年4月にSeaborgと業務提携を締結

 2022年4月11日にサムスン重工業は、CMSR(小型溶融塩原子炉)開発企業のSeaborgと業務提携を締結したことを発表していた。その発表記事の中で「CMSR power barge」を共同で開発する目的として、化石燃料に代わる次世代エネルギーの水素とアンモニアの製造を挙げている。

 「CMSR power barge」は港内に係留し、送電ケーブルを経由してそのまま陸上の電力網に電力を供給することも可能ですが、どちらかというと付近に併設した水素又はアンモニア製造プラントに電力を供給するということに焦点を当てているようです。

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「CMSR power barge」の概要

 「CMSR power barge」はモジュール式になっており、発電需要に応じて出力200~800MWの範囲で規模を調整することが出来る。運用寿命は24年。

 ウランベースのフッ化物塩を一次冷却材として使用し、独自の減速材を備えているそうです。従来の原子炉では水の熱効率を高めるために高圧下の環境で、一定の冷却を必要とする固体燃料棒を必要としていましたが、「CMSR power barge」の核燃料は冷却剤として作用する溶融塩に混合されているため、固体燃料棒が無く、万が一外部電源が喪失した場合でも、炉心の下にある排出タンクに落下して核分裂が止まる仕組みで安全性が高いそうです。

 安全性が高いのも分かるし費用対効果も高いようですが、新規で原子力発電設備をつくることに賛成できない気持ちが強いのは私だけでしょうか。事故が起きる可能性が限りなく低くても起きた時の破壊力が半端ないので(事故の代償)×(発生確率)で考えるとダメなような気がします。現状ある原発設備については安全性が担保されるものについて仕方なく使うというスタンス。将来的に原子力は無くしていかないとカーボンニュートラルで得られるメリットよりもはるかに高い代償を払う事になるかもしれない。

 「CMSR power barge」は2028年までに商業化を目指す方針のようなので今後もその動静を見守る必要がありそう。

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