インドネシアでフェリーが桟橋に衝突する事故
2023年5月10日、インドネシア北部のモルッカ海に面したテルナテ島の桟橋にフェリーが衝突する事故が発生。衝突したのは、全長68mのフェリー「MUTIARA PERTIWI 1」で事故当時は乗客や貨物を乗せていない状態だったという。事故原因については調査が開始されており現段階では不明。事故が起きた海域は潮の流れが速い場所らしいですが、事故原因は気象海象が要因ではないと考えられているようです。
桟橋近くに設置された監視用の定点カメラにはフェリー衝突の瞬間が記録されている。速度を落とさない状態で突っ込んでくるフェリーが桟橋に衝突し、前方にいた他のフェリーにも衝突。テルナテ島のバスティオンにある2つのフェリー桟橋のうち、衝突した北側の桟橋は破壊され閉鎖されているという。
衝突により破壊された桟橋には衝突する寸前に退避する人の姿が映っている。手前の人は少し余裕がありますが、奥に映っている人は桟橋が崩壊する直前に安全な場所へ避難できた感じなので紙一重で助かったみたい。
事故を報じるニュース記事によると負傷者などは確認されていないそうです。
フェリー「MUTIARA PERTIWI 1」の概要
船名 | MUTIARA PERTIWI 1 |
総トン数 | 1,523トン |
長さ | 68m |
幅 | 12m |
船籍 | インドネシア |
フェリー「MUTIARA PERTIWI 1」は昔日本で就航していた
事故を起こしたフェリー「MUTIARA PERTIWI 1」は、かつて日本で就航していたフェリーのようです。「フェリーよなくに」は1988年に愛媛県の山中造船で建造され、石垣島と与那国島を結ぶ航路に就航、2014年の新造船就航に伴いインドネシアに売船。
画像で比較してみても船体のカラーリングは違いますが、煙突やマストなど外観形状はほぼ変わっていません。大きく改造された部分は、横からの画像では見えませんが船首から乗り入れが出来るようにランプウェイを搭載しています。
似たような事例で、昨年11月にインドネシアのバリ島沖合2kmを航行中に火災が起きたフェリーもかつて日本で就航していたフェリー。2016年までオーシャン東九フェリーとして東京港-徳島港-新門司港の航路に就航。
フェリーが桟橋に衝突する瞬間の映像
KMP Mutiara Pertiwi I milik PT. ALP, menabarak Dermaga 1 Pelabuhan penyeberangan Bastiong Ternate Maluku Utara, kejadian pd hari Rabu tgl 10 Mei 2023 pic.twitter.com/kNIIAzqdN8
— HANTOE LAUT (@Agus0381A) May 11, 2023
よく読まれている記事