石垣島に向かっていた貨物船「XIN HAI ZHOU 2」が強風により流されて沖縄県の竹富島沖で座礁。中国人の乗組員19人は、救助要請を受けて駆けつけた海上保安本部のヘリコプターで全員救助。事故当時、周辺海域には波浪警報が出されており、強風が吹き荒れていた。
沖縄の竹富島沖で貨物船が強風で座礁 中国の乗組員19人を全員救助
2023年1月24日、石垣島に向かっていたパナマ船籍の貨物船「XIN HAI ZHOU 2」が強風により流されて沖縄県の竹富島沖で座礁する事故が発生。
海上保安本部によると、1月24日午前9時30分頃に石垣島と小浜島の間で強風にあおられた貨物船「XIN HAI ZHOU 2」が浅瀬に乗り上げ、救助を要請。要請を受けた海上保安本部がヘリコプターで現場に駆けつけ、座礁から約3時間半後に中国人の乗組員19人全員を救助。けが人はいないという。
石垣港の波浪観測計データを見ると、1月24日に日付が変わった頃から徐々に波高が上がり始めて、午前6時頃には1mを超え、貨物船が座礁した9時30分頃には2m近い波高になっていたことが分かります。報道記事によると、救出の際、周辺の波の高さは5mでうねりを伴い、風速32m/sの猛烈な風が吹いていたという。そんな強風の中、19人をヘリで救助した海保の方もスゴイ。救助する側も命懸け。
急な天候の悪化ではありますが、天気予報が発達した今の時代、数日前から時化る予報が出てたので、結果として貨物船船長の判断や読みが甘かったと言わざるを得ません。
座礁した場所は日本最大規模のサンゴ礁海域「石西礁湖」
ちょうど貨物船が座礁した場所は、石垣島と西表島の間に広がる南北約15km、東西約20kmに及ぶ「石西礁湖(せきせいしょうこ)」と呼ばれる日本最大のサンゴ礁の海域。
座礁したことによる物理的な破壊、そして船内に備蓄されている燃料油の流出という被害が考えられ、さらに積荷を積んでいるかどうかは不明ですが、もし積んでいれば積荷の流出という被害も想定される。一刻も早い撤去が望まれますが、救助要請時に船内へ浸水していたという情報もあるので浮上・曳航というのは厳しいかもしれない。
貨物船「XIN HAI ZHOU 2」の概要
船名 | XIN HAI ZHOU 2 |
船籍 | パナマ |
総トン数 | 8,461トン |
載貨重量トン数 | 13,567トン |
長さ | 140m |
幅 | 20m |
建造年 | 2008年 |
パナマ船籍の貨物船「XIN HAI ZHOU 2」は、総トン数8,461トン、全長140m、幅20m。
甲板上には、荷役用の2つのクレーンを搭載しており、中国の舟山にある造船所で2008年に建造。
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