No.4 12,000トン吊 Zhen Hua 30
「Zhen Hua 30」の概要
船名 | Zhen Hua 30(振华30) |
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吊上げ能力 | (固定)12,000トン吊、(旋回)7,000トン吊 |
長さ | 297.55m |
幅 | 58.0m |
深さ | 28.8m |
建造年 | 2016年 |
所有会社 | ZPMC-OTL Marine Contractor Ltd. |
吊上げ能力第4位の「Zhen Hua 30」。12,000トン吊。
これより大きい起重機船ベスト3は半潜水式でクレーンが2基搭載されていますが、「Zhen Hua 30」はクレーン1基だけで12,000トン吊。クレーン1基だけの能力を見ると世界最大。
ネットに上がってないだけかもしれませんが、あまり活躍しているニュースは見かけませんね。使い勝手が悪そうな気がします。どういった経緯でこの船を建造したんでしょうか。採算取れてない感が強いです。
港珠澳大橋 沈埋函設置
吊上げ記録は2017年5月2日、中国 香港沖で建設していた香港・珠海・マカオを結ぶ「港珠澳大橋」の沈埋函設置作業。
重量は6,000トン。
橋の建設は2009年12月に着工、9年後の2018年10月24日に開通。全長55km。世界最長の海上橋。
建造費は約1,100億人民元。日本円に換算すると1兆8,700億円(1元=17円として)
余談ですが、実際の橋としての利用状況はいまいちだそうです。というのもこの橋を利用できるのは中国本土と香港の両方の運行ライセンスを保有する車両しか認めらていないから。両方のナンバーを所有する車両は数万台程度。なので物流目的の利用が全く広がっていないようです。
成長が鈍化した香港をしり目に躍進し続ける深センはGDPが香港、広州を上回っただけでなく、都市部の人口も香港、広州を上回り大都市となっている。深センは香港の北側に位置し、「港珠澳大橋」の恩恵は受けていない。
2021年10月、広東省発展・改革委員会は「広東省総合交通運輸体系『第14次5カ年計画』発展計画」を発表。「港珠澳大橋」を「単Y型」から「双Y型」へ改造する計画を明らかにした。深セン、珠海、マカオを結ぶ以外にも香港から深センへのルートを新たに1本増やすことができる。
まだ計画段階なので改造するかどうかも分かりませんが、工事になれば「Zhen Hua 30」が再び登場するかも。
2021年2月のクレーン検査
2021年1月22日から2月6日に中国の上海振華重工(ZPMC)でクレーン検査を含む船舶検査が行われたようです。
最大吊荷重は12,000トン(固定)なので試験時の最大負荷は13,200トン。
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