5,500トン吊りの起伏式起重機船「二航卓越」進水

5,500トン吊りの起伏式起重機船が進水 起重機船、クレーン船
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5,500トン吊りの起伏式起重機船「二航卓越」進水

2024年6月6日、上海振华重工(ZPMC)が中交第二航務工程局有限公司向けに建造している5,500トン吊りの起伏式起重機船「二航卓越」(Er Hang Zhuo Yue)が進水しました。

建造に着工したのは2023年8月、その後ドック内での建造を開始するキール敷設式(Keel Laying Ceremony)は2023年12月に実施。船体の建造とは別にクレーン部分の建造は2023年9月に着工しています。

起重機船「二航卓越」の船体寸法は長さ165m、幅52m、深さ11m。起伏式のジブ2基を搭載しており、最大吊り上げ能力は5,500トン。日本の大型起重機船と似ていますが、2,000kWのアジマススラスター2基と800kWのサイドスラスター2基を備えています。

船名二航卓越
クレーン能力5,500トン
長さ165m
52m
深さ11m
5,500トン吊り起重機船の概要
中国で5,500トン吊り起重機船の建造スタート
5,500トン吊り起重機船の完成イメージ
出典:China Classification Society

大きな特長はエアドラフト47m、最低喫水4.5m

全方位およびサイドスラスターを搭載している起伏式起重機船という珍しい機能の他にもエアドラフト47m、最低喫水4.5mといった特長があるようです。

エアドラフトとは水面上に出ている起重機船の高さを指していて、ジブを倒した状態にすると水面からの高さを47mに抑えることが出来る。これにより、通常の状態では通航できない桁下制限の橋を通過することが可能になり、川の上流側で橋梁工事の橋桁設置作業などを施工できる範囲が広がるというメリットがあります。

さらに、通常の計画喫水は6.5mですが船体にポンツーン型の浮力補助装置を装着することで喫水を4.5mにすることが出来るという。この装置には喫水を抑えるという効果に加えて、施工時に船体の横揺れを低減させる効果もあるそうです。

建造タイムライン

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