桁下制限24mを航行可能、1,300トン吊り「铁建大桥起2」竣工

桁下制限24mを航行可能、1,300トン吊り「铁建大桥起2」竣工 起重機船、クレーン船
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桁下制限24mを航行可能、1,300トン吊り「铁建大桥起2」竣工

2025年5月28日、山東省青島市で中国鉄建大橋工程局(China Railway Construction Bridge Engineering Bureau Group)向けとなる1,300トン吊りクレーン船「铁建大桥起2」(Tie Jian Da Qiao Qi 2)が竣工し、引き渡しがおこなわれました。

クレーン船「铁建大桥起2」は長さ130m、幅37.2m、深さ8.8m。8点係留設備に加えてDP1の自動船位保持装置(DPS)を搭載。船型から推測すると自航式のクレーン船なのかなと思いましたが、非自航式だという。

メインクレーンのAフレームは折り畳み式となっており、低い旋回体との組み合わせによってAフレームを格納すると桁下制限24mの橋の下を航行することが出来るというのが大きな特長。

クレーン船「铁建大桥起2」は、旋回時の船体を制御するバラスト装置と傾斜防止システムをクレーン船として中国で初めて搭載。さまざまな吊り上げ条件下での安定性と船舶の傾斜角度に対するクレーン操作の要件を確保し、吊り上げ中のバラスト調整効率を効果的に向上させ、クレーン船の作業の安全性と信頼性を確保するという。

日本国内にもAフレームを折り畳める仕様のクレーン船はいますが、1,300トン吊りの「铁建大桥起2」よりは小さい。日本国内にいるクレーン船のうち同じ仕様で最もクレーン能力が大きいのは、2023年7月に完成した兼子建設 株式会社(本社:徳島県)が所有する600トン吊りクレーン船「第8若栄丸」。水面上高さを意味するエアドラフトは通常時29.6m、折り畳み後21.5m。

建造時の情報では1,000トン吊りだったけど・・

出典:天海融合防务装备技术股份有限公司

クレーン船「铁建大桥起2」は、2024年3月19日に天海融合防務装備技術股份有限公司の子会社にあたる江蘇大津重工有限公司(Jiangsu Dajin Heavy Industry)で建造を開始、その後、同年12月30日に進水式がおこなわれています。進水時点までの発表情報ではクレーン能力について1,300トン吊りではなく、1,000トン吊りと説明されていましたが、このたびの竣工時点でメディアにより報じられている情報では1,300トン吊りとなっています。

船級登録されている中国船級社(China Classification Society)の情報を見ると、搭載クレーンについては1,000トン吊りが1基、20トン吊りが2基と記載されている。なぜこのような違いがでるのか理由は分かりませんし、実際のところ搭載クレーンの最大吊り上げ能力が何トン吊りなのか不明。

中国船級社に登録されているクレーン船「铁建大桥起2」のRegister of Ship
  • Owner(船主):CRCC FINANCIAL LEASING CO.,LTD.
  • Manager(管理会社):China Railway Construction Bridge Engineering Bureau Group Co.,Ltd.
  • Shipbuilder(建造):Jiangsu Dajin Heavy Industry Co., Ltd.
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