デンマーク西岸にあるエスビャウ港で取り扱う洋上風力資材の輸送量を増加させるための方法としてデジタルツイン技術の導入を発表。現在の年間取扱量1.5GWを今後2年以内に3倍の4.5GWに増加させる方針。
デジタルツイン技術により港の洋上風力資材取り扱い量を3倍に増加
デンマークのエスビャウ港で洋上風力に関する資材の港内取扱量を増加させる方法として、アメリカを拠点とするMoffatt & Nicholとともに開発したデジタルツイン技術を導入し、現在の年間取扱量1.5GWを今後2年以内に3倍の4.5GWに増加させる方針を明らかにした。
デンマーク西岸に位置するエスビャウ港は2000年に国有からエスビャウ市が所有する公共の自治港になりました。2003年から2014年にかけてオフショア産業の需要を満たすため港湾エリアの拡大と港湾施設に約10億デンマーククローネ、日本円に換算すると188億円(1デンマーククローネ=18.8円として換算)の投資を行い、2013年には新しく650,000m2の東部港(EAST PORT)が供用開始。主に風力タービンの事前組み立て、テスト、出荷に使用されています。さらに、東部港は何度か拡張され、2017年秋から100万m2の面積に拡充されました。
さらに2021年9月、拡大する洋上風力発電事業に対応するため50万m2以上の追加工事を含む大規模な拡張について議会からの承認がおり、今回のデジタルツイン技術導入に至ったそうです。
デジタルツイン技術は、膨大な量のデータを使用して洋上風力発電設備の輸送に関連するすべての港湾プロセスを分析。港の1:1シミュレーションを提供することで、はるかに優れた意思決定を行うことが可能。確かに、ある程度最低限の条件はあると思いますが自由度が高い検討業務だとパターンが膨大になるので根拠を確認しようと思うと想像を絶する時間がかかってしまう。どのような港にするかという方針は人間が決めますが、その決定を補助する根拠はデジタルツイン技術を使用。日本の港湾整備検討でも導入すると効果的かもしれません。
エスビャウ港によると、ヨーロッパの洋上風力発電資材の80%が、エスビャウ港を含むデンマークの港から出荷されているらしい。
エスビャウ港のデジタルツイン技術導入に向けた動画
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