シンガポール油流出事故、浚渫船の機関及び操舵制御の不能が衝突原因
2024年6月16日、シンガポール海事港湾管理局(MPA)などは共同でシンガポールの Pasir Panjang Terminal において6月14日に発生した船舶衝突および油流出について声明を発表。その声明の中で浚渫船「VOX MAXIMA」がタンカー「MARINE HONOUR」へ衝突する前に機関と操舵制御が突然失われていたことを明らかにしました。
衝突後にタンカー「MARINE HONOUR」の船体右舷側が損傷した状態や2隻のAIS情報から、何らかの不具合で浚渫船「VOX MAXIMA」が停泊中のタンカーに衝突したということは概ね想像の範囲内。さらに踏み込んで、機関と操舵制御が失われてしまった原因が単に機械的なトラブルなのか、それとも人為的なミスが引き金になっているのかという点が気になるところですが、その部分には言及していませんでした。
事故から2日後の時点でシンガポール海峡に油膜なし
船舶衝突による油流出から2日後の6月16日時点でシンガポール海峡の分離航路(Traffic Separation Scheme of the Singapore Strait)で油膜は報告されておらず、シンガポール海峡の通航および港湾業務に影響は無い状態であることを発表しています。
しかしながら、すでに流出した油が漂着している以下の場所では除去作業を実施するため閉鎖されている。
被害状況および漂着した油の清掃活動
油流出が起きたシンガポールの Pasir Panjang Terminal から約5km東に位置するセントーサ島のTanjong Beachの様子。白い砂浜に漂着した黒い油。想像以上に大きな被害が出ているみたい。pic.twitter.com/9hU9E25tmh
— クレーン船.com (@crane1000com) June 17, 2024
Singapore is trying to clean up an oil spill that spread for 30 kilometers along its beaches at the start of a long holiday weekend https://t.co/DKRxm2dMRD pic.twitter.com/xOxHK3sVpz
— Bloomberg TV (@BloombergTV) June 17, 2024
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