洋上風力発電所の海底ケーブルを深さ3mまで埋設するUTV1200

洋上風力発電所の海底ケーブルを深さ3mまで埋設するUTV1200 洋上風力発電
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Hollandse Kust noord と west Alpha の海底ケーブル設置作業

Hollandse Kust West(Alpha)で洋上変電所と陸上の送電網を接続する2本の海底ケーブル設置が完了。

 ケーブルを敷設するルートは、オランダのアムステルダム西部にあるヘームスケルクの海岸からHollandse Kust noordを通ってHollandse Kust West(Alpha)の洋上変電所へと接続するというもの。なので、海底ケーブル設置作業は「Hollandse Kust noord and west Alpha project」として施工したようです。

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沖合3kmまでは深さ6m~8mにケーブル埋設

 ケーブルを所定の海底面に敷いていく作業は、Jan De Nulのケーブル敷設船「Isaac Newton」でおこなわれました。そして、海底に敷かれたケーブルを埋設していく作業は沖合3kmラインで区切られ、海岸に近い範囲のケーブル埋設はトレンチャー「Moonfish」を使用。

 トレンチャー「Moonfish」は全長45m、重量250トンというモンスター重機。ケーブルを埋設するためのトレンチ(みぞ)幅は0.9m、深さは最大8.5m。施工速度は 0.1km/h なので、1分間に1.7mという施工速度。沖合3kmの水深は不明ですが、最大で水深35mまで作業することが出来るという。

名称Moonfish
重量250トン
長さ45m
13.6m
高さ10.2m
作業水深最大35m
トレンチ幅0.9m
トレンチ深さ最大8.5m
移動速度移動:0.65km/h
施工:0.1km/h
ヘームスケルクの海岸でケーブルを埋設するトレンチャー「Moonfish」
出典:AYOP
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沖合で海底ケーブルを深さ3mまで埋設するUTV1200

海底トレンチングビークル「UTV1200」
出典:Jan De Nul

 トレンチャー「Moonfish」による沖合3kmまでのケーブル埋設を引き継ぎ、それ以降の洋上変電所までケーブル埋設をおこなったのは、海底トレンチングビークル「UTV1200」。

 形状は長さ9.5m、幅8.8m、高さ5.7m。トレンチの施工方法は、装備の変更で機械式の掘削とジェットによる掘削の2通りから選択できる仕様になっている。重量は機械式掘削を装備した時で46トン。最大作業水深は500mで施工範囲が広く、作業支援をおこなう支援船から最大1,500m離れて作業することが出来るという。トレンチ深さは、ジェット式で最大3m、施工速度は600m/hなので毎分10m。

 所有する Jan De Nul に掲載されている情報では、風力タービン設置エリアに敷設するアレイケーブルの施工に適しているそうですが、最大外径300mmのケーブル埋設に対応し、今回のような洋上変電所から陸へのエクスポートケーブル設置も可能。

名称Moonfish
寸法(L×W×H)9.5m×8.8m×5.7m
気中重量46トン(最大)
最大作業水深500m
支援船との距離最大1,500m
トレンチ深さ機械式:1.6m
ジェット式:3m
施工速度機械式:400m/h
ジェット式:600m/h
海底トレンチングビークル「UTV1200」
出典:Jan De Nul
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多目的船「Adhémar de Saint-Venant」

トレンチングビークル「UTV1200」の支援をおこなう多目的船「Adhémar de Saint-Venant」
出典:Jan De Nul

 海底トレンチングビークル「UTV1200」の支援をおこなったのは、多目的船「Adhémar de Saint-Venant」。全長95mの船体には40トン吊りのクレーンと船尾側にトレンチングビークル進水用にAフレームのクレーンを搭載している。多目的船という名前のとおり、トレンチ作業支援の他に砕石や岩などを海底に設置する作業が可能。最大3mの岩石を取り扱うことができ、投下パイプを使用して最大水深600mの海底へ正確な施工が可能で、モノパイルやジャケット下部に洗掘防止の根固め石を設置することができる。

 日本にもDPSを搭載したこんな作業船が必要ですね。

船名Adhémar de Saint-Venant
載貨重量トン5,950トン
長さ95m
22m
深さ6.5m
DPSDYNAPOS AM/AT R
(Class 2 に相当)
建造年2017年
多目的船「Adhémar de Saint-Venant」
出典:Jan De Nul
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