中国の山東省にある海洋石油工程(青島)有限公司で製造していた浮体式洋上風力の巨大な浮体基礎が完成。設置が行われる海南省の沖合に近い珠海までの運搬が行われたようです。今後、風力タービンを搭載し、海南省の沖合136kmに設置が行われる予定。
中国の洋上風力 重量4,000トンの浮体基礎が完成
中国の山東省 青島市にある海洋石油工程(青島)有限公司で製造していた浮体式洋上風力の巨大な浮体基礎が完成。その形状は1辺が80m以上の三角形で、各頂点と中心にある4つの円柱形浮体を連結したもの。高さは約35m、重量は約4,000トン。
「海油观澜号」という名称がつけられた浮体基礎は造船所のドックから進水したあと、山東省 青島市から珠海へ曳航。曳航距離は1,420海里、約15日間かけて曳航されたようです。
風力タービンを搭載した後に設置が行われるのは、海南省の海岸から136km沖合、水深120mの海域。付近には石油プラットフォームがあり、将来的に洋上風力タービンで発電した電力は、その施設へ送電される予定。
設置海域が水深100m以上、沖合距離100km以上の洋上風力発電設備を中国で報じられているニュース記事では「ダブル ハンドレッド」と呼び、世界初だと紹介されている。
浮体基礎は多点係留で係留される予定で、付近の油田設備で使用していたFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の係留設備を一部利用する。この係留により風力階級17(55.9~60.9m/s)の風が吹いても耐えることが出来、最大で風速84m/sの暴風でも風車の安全が確保されるという。
搭載される風力タービンは7.25MWで、年間発電電力量は22,000MWh。
巨大な浮体基礎を進水し、曳航開始する動画
Youtubeリンク先:China’s First Deep-Sea Wind Power Platform
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