米国で既存OSVをSOVに転換、洋上風力需要に対応
HORNBECK OFFSHORE TO CONVERT ONE HIGH-SPEC OSV TO AN SOV / FLOTEL
(HORNBECK OFFSHORE、1台のハイスペックOSVをSOV/FLOTELに変換)
http://hornbeckoffshore.com/company/news/hornbeck-offshore-to-convert-one-high-spec-osv-to-an-sov-flotel
Hornbeck Offshore Services は、アメリカの洋上風力発電市場における需要に応えるため、Eastern Shipbuilding Group と洋上支援船(OSV,offshore supply vessel)の1隻をサービス運用船(SOV,service operation vessel)に転換する契約を結んだことを発表した。
これは面白い発想。アメリカのジョーンズ法には米国建造という要件がありますが、SOVに転換する予定のOSVはEastern Shipbuilding Groupによって2014年にアメリカで建造されており、米国建造要件を満たしているという。
引き渡し予定は2025年春。
新造船よりも既存船の転換(コンバート)がトレンドになるかも
アメリカのウィスコンシン州にあるフィンカンティエリベイ造船所では、ジョーンズ法に準拠したSOVが新造されていますが、こちらの完成・引き渡し予定は2026年。なので、今回発表された転換SOVの方が完成は早い。既存船を転換する方が工程的に有利となれば、今後も増えてくる可能性はある。
転換を実施するEastern Shipbuilding GroupのCEOは、洋上風力発電の新興国であるアメリカにとって市場の成長に貢献する革新的なプロジェクトだと述べている。
転換SOV「HOS SOV TM 300E」
長さ | 85.34m |
幅 | 不明 |
宿泊設備 | 90人以上 |
稼働条件 | 波高2.5m |
転換するSOVの設計をおこなっているのは、イタリアの造船会社フィンカンティエリ傘下のVARD。最新のSOV設計に基づいて設計されているという。
転換SOVには90人以上を収容できる宿泊設備があり、長さ30mの動作補償付きタラップ、最大10トンの3D動作補償が付いたクレーンの他にヘリデッキなどを搭載し、最大波高2.5mという条件で安全に作業が出来るという。既存のディーゼルエンジンに加え1,500kWhのバッテリーハイブリッド電源システムにより、洋上での稼働中および港内での排出量削減が可能。
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