「MSC Poesia」イタリアを出港し、121日間の世界クルーズ開始
2024年1月5日、クルーズ船「MSC Poesia」はイタリアのジェノヴァ(Genova)を出港し、121日間に及ぶ世界クルーズをスタートさせました。このクルーズは5月初旬に到着予定のバルト海に面したドイツのヴァーネミュンデ(Warnemünde)が最終目的地になっており31の国と地域、合計50の目的地を訪問する予定。
しかし、発表されたクルーズ航路は紅海付近で最近起きている安全上の問題から変更されたという。コンテナ船やタンカーなど世界の物流を支えている商船は、紅海を通らないルートへ航路変更するなど各社の対応が報じられていますが、クルーズ船についても例外ではなく、同様に安全保障上の問題が課題となっているようです。
クルーズ船「MSC Poesia」
船名 | MSC Poesia |
総トン数 | 92,627トン |
載貨重量トン | 10,561トン |
長さ | 294m |
幅 | 32m |
高さ | 59m |
定員 | 乗客:3,223人 乗組員:1,039人 |
速力 | 23ノット(最大) |
建造年 | 2008年 |
紅海を通航しないルートに変更されたクルーズ航路
クルーズ船「MSC Poesia」で予定されていた世界クルーズの当初予定では、スエズ運河を通り紅海を通航する航路になっていますが、変更された航路を確認するとイタリアを出港した後、いくつかの寄港地を経由してジブラルタル海峡を通り地中海から大西洋へ。その後、アフリカ大陸西側を南下してナミビアのウォルビス・ベイ(Walvis Bay)に寄港。それ以降は当初予定とほぼ同じルートになっているようです。
クルーズ航路変更によってエジプト、ヨルダン、サウジアラビアへの寄港が取り消されています。
攻撃される恐れがある紅海周辺の海域を通航するクルーズ船に乗船しようと思う人はいないはず。もし、クルーズ航路を変更していなくても多くのキャンセルが予想される。紅海周辺のクルーズ船が寄港していた港での経済効果やスエズ運河の通航量減少など経済的にマイナスの影響が及ぶ範囲は想像以上に広そうです。
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