フランス沖に設置する5MWの浮体式洋上風車部材がブレスト港到着

フランス沖に設置する5MWの浮体式洋上風車部材がブレスト港到着 洋上風力発電
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フランス沖に設置する5MWの浮体式洋上風車部材がブレスト港到着

2024年2月20日、「France Atlantique Project」の一環として、フランスのブレストに本拠を置くEOLINKが開発・設置を計画している5MW浮体式洋上風力タービンの最初の部材がブレスト港に到着。

貨物船「TIAN LE」(天乐)に積まれて運び込まれた部材を荷降ろしする場面では、2台のクレーンを使用して大きな浮体基礎のブロックを岸壁に移動させていました。設置が予定されている5MW浮体式洋上風力タービンは浮体基礎の形状が一辺52mの正方形、そして浮体の4隅からタービンを支持するマストが4本伸びて、ハブを前後から挟み込む独特な形をしています。全体の高さは150mになるという。

船名TIAN LE
総トン数26,770トン
載貨重量トン37,994トン
搭載クレーン100トン×3基
80トン×1基
長さ189.99m
28.5m
船籍中国
建造年2016年8月
貨物船「TIAN LE」
出典:MarineTraffic | Aart van Bezooijen
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2024年の春から組立開始、海域での運転開始は2025年春

ブロック化された部材は順次、ブレスト港に貨物船で運び込まれる予定。組立作業はそのままブレスト港で2024年の春から始まるという。完全に組み立てられた状態で、ブレストから約230km(約125海里)離れたル・クロワジック沖の試験場へ曳航され、設置する予定。浮体を係留する現地海域の係留設備は、2023年7月に設置が既に完了しているそうです。

係留方法は、一点係留(SPM,Single Point Mooring)。海底に設置した3つのアンカーを一点に集約し、浮体基礎の頂点4つのうち2つと係留索でつなぐというもの。

現地海域への曳航時期については明記されていませんでしたが、運転開始は2025年春に予定されています。

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将来的に15MW以上へスケールアップを想定

EOLINKは、これまに1/50スケールのプロトタイプによる水槽内での試験を2016年に実施、そして2018年に設置した1/10スケールのプロトタイプを経て、今回の5MWに至っているようです。

5MWへのスケールアップが順調に進めば、今後はさらなるスケールアップとして2026年に10~13MW、2028年には15MWへの拡張を目指しており、2030年の時点で単機出力20MWの浮体式洋上風力タービンを利用できる可能性があるという。

EOLINKが今後想定しているプロジェクト
  • 2026年
    40MW

    10MW×4基または13MW×3基

  • 2028年
    250MW

    15MW×17基

  • 2030年
    1GW

    15MW~最大20MW

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