中国の大金重工がフランス洋上風力向けモノパイルの出荷開始
中国のDajin Offshore Heavy Industry(大金重工)はフランスの「Iles d’Yeu et de Noirmoutier offshore wind farm」向けとなる最初のモノパイル11本を出荷しました。
「Iles d’Yeu et de Noirmoutier offshore wind farm」はフランス西部のビスケー湾に建設が予定されており、Siemens Gamesa製の8MW風力タービン62基と洋上変電所1基の設置が計画されている。
モノパイルを運搬するのはBoskalisの半潜水式重量物運搬船「Black Marlin」。モノパイル1本当たりの重量は約700トン。AIS情報によると、2月3日に山東省煙台市蓬莱区にある大金重工の生産基地を出港し、フランスへ向けて航行中。
半潜水式重量物運搬船「Black Marlin」
船名 | Black Marlin |
総トン数 | 37,938トン |
載貨重量トン | 57,021トン |
長さ | 217.8m |
幅 | 42.0m |
深さ | 13.3m |
最大甲板深度 | 10m |
船籍 | マルタ |
建造年 | 1999年 |
出典:Dajin Heavy Industry
「Iles d’Yeu et de Noirmoutier offshore wind farm」の概要
「Iles d’Yeu et de Noirmoutier offshore wind farm」の事業者はEMYN(Éoliennes en Mer des Îles d’Yeu et de Noirmoutier)というコンソーシアム。構成企業には日本の住友商事が入っており、プロジェクトに出資・参画しています。
風力タービン設置が計画されているエリアの海底地盤は、岩盤という非常に施工が困難な条件の場所。洋上変電所と風力タービン基礎の輸送・設置を契約しているのはDEMEで、同じフランスの「Saint-Nazaire offshore wind farm」で使用した最先端の掘削技術を再び使用することが明らかにされています。
注目しているのは、洋上変電所の設置作業。ジャケット及びトップサイドの設置をAllseasが所有する「Pioneering Spirit」がおこなう予定。設置時期は2024年前半。
【関連】住友商事が参画のコンソーシアムEMYNによるフランスの「Dieppe le Tréport Offshore wind farm」
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