退役したドイツの潜水艦「U17」をシュパイヤー技術博物館へ輸送
2010年12月に退役したドイツの潜水艦「U17」を展示・保存する目的でバルト海に面したドイツ北部のキール(Kiel)からドイツ中南部にあるシュパイヤー技術博物館へ運搬するという壮大な輸送プロジェクト。
2023年4月28日にキールで輸送台船に積まれた潜水艦「U17」は、キール運河(Nord‐Ostsee‐Kanal、北海バルト海運河)を抜けて北海へ出たあと、オランダのロッテルダムへ向かい、ライン川を通ってドイツに戻り、シュパイヤー技術博物館の付近にある岸で台船上から陸に上がり、5月21日に無事到着。キールからシュパイヤー技術博物館までの輸送距離は実におよそ1,200km。
5月21日に行われたシュパイヤー技術博物館までの陸上輸送は一般公開され、多くの人に見守られながら長い輸送プロジェクトを無事に締めくくった。
半世紀前に建造された潜水艦「U17」
ドイツの潜水艦「U17」は、1973年11月に就役し約40年に渡りドイツ海軍で運用された後、2010年12月に退役。2010年から2021年までは、ヴィルヘルムスハーフェンの海軍工廠で保管。2021年にキールの造船所へ移送され、輸送・展示に向けた兵器システムやバッテリーなどの取り外しが行われていた。
全長48.6m、幅4.6m、高さ9m、重量は約500トン。最大潜水深度は100m、速力は浮上時で10ノット、潜水時は17ノット。
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