☑【Googleニュース】でも最新記事をチェック出来るよ!

Damenがメキシコへ3隻のカッターサクション浚渫船引き渡し

Damenがメキシコへ3隻のカッターサクション浚渫船引き渡し 船舶
スポンサーリンク

Damenがメキシコへ3隻のカッターサクション浚渫船引き渡し

Damen Shipyards Groupの掲載記事【2023年11月15日掲載】

Damen delivers another batch of cutter suction dredgers for Mexico

(Damenはメキシコ向けにカッターサクション浚渫船の別のバッチを納入)

https://www.damen.com/insights-center/news/damen-delivers-another-batch-of-cutter-suction-dredgers-for-mexico

2023年11月15日、Damen Shipyards GroupはDamen Dredging Equipment(DDE)によってオランダで建造したカッターサクション浚渫船3隻がメキシコ東部のメキシコ湾に面したベラクルス港へ運ばれ、メキシコ海軍(SEMAR,Secretaría de Marina)へ納入されたことを発表しました。船団拡張プログラムの一環として納入され、メキシコのさまざまな浚渫プロジェクトで活用されるという。

納入された3隻のカッターサクション浚渫船は「CSD250」という型式。型式にあるCSDは、Cutter Suction Dredger(掘削吸引浚渫)という意味。後半部分の数字250は、浚渫土を送る管の直径250mmを表わしている。

SEMARへDDEのカッターサクション浚渫船を納入するのは今回が初めてという訳ではなく、今までにも実績があるそうです。これまで過去数年間にわたり「CSD500」、「CSD450」、「CSD650」などさまざまなカッターサクション浚渫船が納入されているという。

納入されたカッターサクション浚渫船には陸送が出来るという大きな特長があります。組み立てると全長19m、幅4.2m、総重量30トンという大きさになりますが、すべての部材について陸送可能な状態まで分割することができるという。場合によっては、組み立てた船体をひとつのユニットとして吊り上げることも可能。

スポンサーリンク

カッターサクション浚渫船「CSD250」

型式CSD250
吸込・吐出管直径250mm
長さ(ラダー含む)19m
長さ(浮体部分)11.5m
4.2m
深さ1.5m
エアドラフト3.6m
最大浚渫深度6m
ラダー旋回幅(最大)19.1m
スパッド12.7m
船体総重量30トン
「CSD250」の標準仕様
カッターサクション浚渫船「CSD250」
出典:Damen Shipyards Group

カッターサクション浚渫船「CSD250」には、長さ11.5mの浮体部分先端から6.5m飛び出した状態のラダーが取り付けられている。ラダーは浮体先端を中心に上下左右の動作が可能で、ラダー先端の掘削装置によりほぐした海底の土砂を海水と共に吸い込んで浚渫するというもの。

最大浚渫深度は6m、最大深度でのラダー旋回幅は19.1m。浚渫時はラダーを旋回させるため、小さなアンカーを反力に使用するようです。扇形の範囲で掘削をおこない、カタログスペックでは時間当たり1,000m3の浚渫土を含む海水を吸い上げるということなので、土質によって差はありますが含泥率5%とすると浚渫能力は50m3/h

スポンサーリンク

日本国内ではマイクロポンプ船と呼ばれている

マイクロポンプ浚渫船「第203栄丸」
出典:池田建設工業株式会社
マイクロポンプ浚渫船「第102栄丸」
出典:一般社団法人 日本作業船協会

カッターサクション浚渫船「CSD250」と同じような仕様の浚渫船は日本国内でも稼働しており、マイクロポンプ浚渫船と呼ばれているようです。

船体自体を解体し陸送できるというメリットから河川や港内の浚渫以外にも、陸上のダムや貯水池などへ陸上輸送して現地で組み立てをおこない浚渫船として幅広く利用されている。

日本作業船協会で紹介されているマイクロポンプ浚渫船のウェブページに掲載されている画像は、香川県高松市に本社を置く、池田建設工業株式会社が所有するマイクロポンプ浚渫船「第102栄丸」。池田建設工業のホームページを確認すると「第102栄丸」については概要のみの記載でしたが、同型船と思われる「第103栄丸」の詳細情報が掲載されていました。ひと回りスペックの高い「第203栄丸」を含めた仕様比較は以下の通り。

名称CSD250第103栄丸第203栄丸
吸込管直径250mm250mm300mm
吐出管直径250mm200mm250mm
船体長さ(浮体部分)11.5m10m11.64m
4.2m4.1m5.02m
深さ1.5m0.9m1.3m
エアドラフト3.6m2.2m2.6m
最大浚渫深度6m6m8m
ラダー旋回幅(最大)19.1m17m20m
スパッド12.7m不明不明
船体総重量30トン20トン40トン
ポンプ出力254kW @ 1,800rpm186kW @ 1,800rpm215kW @ 790rpm
浚渫能力50~100m3/h30~50m3/h50~70m3/h
ヨーロッパと日本のマイクロポンプ浚渫船 仕様比較

リンク先 池田建設工業株式会社

リンク先 一般社団法人 日本作業船協会

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

スポンサーリンク
SEP起重機船 世界ランキング 2023

世界的な再生可能エネルギーへの転換に伴い、洋上風力発電の建設は勢いを増すばかり。
風力タービン設置の専用船ともいうべきSEP起重機船も数多く建造され、大型化する洋上風車に対応するべく既存船アップグレードがおこなわれている。
世界のSEP起重機船56隻のランキングに加えて新造船22隻の建造情報を一覧で紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました