全長215m、積載容量28,000トンのケーブル敷設船建造契約
JAN DE NUL ORDERS XL CABLE-LAYING VESSEL FLEEMING JENKIN
(JAN DE NUL が XL ケーブル敷設船 FLEEMING JENKIN を注文)
https://www.jandenul.com/news/jan-de-nul-orders-xl-cable-laying-vessel-fleeming-jenkin
2023年9月30日、Jan De Nul は中国の招商局重工有限公司(CMHI)に超大型ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」の建造を発注したことを明らかにしました。引き渡し予定は2026年。
全長215mの巨大な船体には、最大28,000トンのケーブルを積むことができるという。甲板上に2つと甲板下に1つ、合計3つのケーブルカルーセルに加えて光ファイバー用の大きなホールドが装備されており、最大4本のケーブルを同時に敷設可能。船尾にはシュートとケーブル敷設ホイールが搭載され、最大150トンのケーブル張力を処理するテンショナーと組み合わせることで、シュートを使用すると水深が浅い海域のケーブル敷設が可能、そしてケーブル敷設ホイールを使用すると水深が深い海域での設置が効率的になり、最大で水深3,000mという深海にケーブル敷設ができる設計になっている。
先日、Nexans Marine が Ulstein Verft と建造契約を締結したケーブル敷設船も巨大でしたが、その船と比較して「Fleeming Jenkin」は、船の全長で約1.5倍、ケーブル積載量で2倍になっており、どれだけ大きいのかよく分かります。
船名 | Fleeming Jenkin |
積載量 | 28,000トン |
長さ | 215m |
DPS | DP2 |
完成予定 | 2026年 |
持続可能なケーブル敷設船
ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」には、様々なグリーンテクノロジーが搭載されるという。
ディーゼル微粒子フィルターとNOxを除去する選択的触媒還元システムを使用して、排出ガスからナノ粒子を最大99%除去する高度なデュアル排気フィルターシステムを搭載し、大気汚染物質を大幅に削減する超低排出ガス船(ULEv、Ultra-low emission vessel)となっている。エンジンには、CO2排出量を大幅に削減するバイオ燃料とグリーンメタノールで動作するエンジンを搭載。さらに、容量2.5MWhのバッテリーを搭載するハイブリッド船となっており、駆動技術と組み合わせてピークカットなどエンジン負荷が最適化される設計が組み込まれている。
船名「Fleeming Jenkin」はイギリスの電気技術者に由来
新造するケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」は、イギリスの電気技術者フリーミング・ジェンキン(Henry Charles Fleeming Jenkin)に由来しているそうです。海底ケーブル敷設の技術開発をおこない、先駆者として知られていることから名付けられたという。
(翻訳)この船の名前は、イギリス生まれでエディンバラ大学リージアス工学教授のヘンリー・チャールズ・フリーミング・ジェンキン(1833-1885)にちなんで名付けられました。
電気およびケーブルのエンジニアとして、ジェンキンはオフショア ケーブル敷設の積極的な先駆者でした。
https://www.jandenul.com/news/jan-de-nul-orders-xl-cable-laying-vessel-fleeming-jenkin
※リージアス(Regius)教授とは…イギリス学界独特の制度で君主からのパトロネージ(賛助)、もしくは、任命を受けて就任する教授
Jan De Nul の保有船
Jan De Nul は3隻のケーブル敷設船を保有しており、「Fleeming Jenkin」は4隻目となる。
船名 | Isaac Newton | Connector | Willem de Vlamingh |
ケーブル積載量 | 10,700トン | 9,000トン | 5,400トン |
搭載クレーン | 50トン×1 25トン×1 | 400トン×1 100トン×1 | 40トン×1 13トン×1 |
長さ | 138m | 156.9m | 118m |
幅 | 32m | 32m | 29.9m |
DPS | DP2 | DP3 | DYNAPOS AM/AT R (DP2相当) |
建造年 | 2015年 | 2011年 | 2011年 |
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