墜落したオスプレイ主要部回収に向け「USNS Salvor」到着
2023年12月23日、鹿児島県の屋久島沖で起きた在日米軍所属の輸送機オスプレイ墜落事故で、発見されている機体主要部の引き揚げに向け、米海軍の救難艦「USNS Salvor」が到着。
オスプレイ墜落事故は11月29日に発生。米軍は搭乗員8人全員の死亡を認定し、7人の遺体を収容。残る1人の捜索と事故原因の解明に必要な機体の主要部分の回収に向け、本格的な作業が進められるとみられている。
米海軍の救難艦「USNS Salvor」は全長77.7m、幅15.5m、排水トン数は3,335トン。潜水部隊を運用するために再圧室やダイビングステージ、最大300フィート(91.44m)までの潜水を支援する混合ガスによるダイビングシステムなどを搭載。
機体の主要部分を引き揚げるために必要な揚重設備としては、船首側に10,000ポンド(約4.5トン)のデッキクレーンと船体中央より少し船尾側に大きなポストの40トン吊りクレーンがあるようです。オスプレイの重量は空虚重量で約15トン、最大離陸重量(短距離)で約27トンとなっており、機体主要部とはいえ破損していることを考えると重量的には40トンのクレーンで引き揚げできそう。ですが、墜落している海底の水深によって最大能力の巻掛け数で作業できない可能性はある。その他の引き揚げ設備として、水面際までの引き揚げが可能なウインチを搭載しており、複数のウインチを組み合わせると最大300トンの揚重能力があるという。
救難艦「USNS Salvor」
船名 | USNS Salvor |
排水トン数 | 3,335トン |
長さ | 77.7m |
幅 | 15.5m |
喫水 | 5.15m |
速力 | 15ノット |
建造年 | 1986年 |
自衛隊は現場海域における捜索活動終了を発表
防衛省は12月23日17時30分をもって自衛隊の現場海域における捜索活動終了を発表しています。統合幕僚監部発表の ”鹿児島県屋久島沖における米軍オスプレイの捜索活動について” の中で明らかにされた活動部隊および活動実績では、陸上・海上・航空自衛隊から多くの部隊により捜索活動が実施されていたことが分かります。
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