洋上風力タービンを襲う猛烈な台風18号「ラガサ」の映像
中国の明陽智能(MingYang Smart Energy)は、広東省から海南省にかけて台風18号「ラガサ」(RAGASA)の進路上にある1,345基の風力タービンすべてが無傷だったことを明らかにしました。
LinkedInへの投稿には、台風18号「ラガサ」の波浪を受ける洋上風力タービンの映像が3つ紹介されています。映像が投稿されているのは、世界最大の単一容量となる16.6MW(8.3MW×2)浮体式デュアル洋上風力プラットフォーム「OceanX」、養殖漁業用のネットケージシステムを備えたジャケットに12MWの風力タービンを搭載した「明渔一号」、5.5MW「MySE5.5-155」を搭載した世界初の台風耐性浮体式風力タービン「三峡引領号」の3つ。
台風18号「ラガサ」

(https://www.data.jma.go.jp/typhoon/route_map/bstv2025.html)
2025年9月18日にフィリピンの東の海上で発生した台風18号「ラガサ」は発達しながら北西へと進み、9月22日に中心気圧905hPa、最大風速55m、強風域(風速15m/s以上)半径500km、暴風域(風速25m/s以上)半径220kmという大型で猛烈な台風へと成長。
明陽智能の投稿動画に映る風力タービンが設置されている山東省南部に台風18号「ラガサ」が最接近したのは、9月24日午後のちょうど上陸した時くらい。その時点で中心気圧950hPa、最大風速45m/sで非常に強い状態。

(https://www.data.jma.go.jp/typhoon/data/T2518.pdf)
台風の強さと大きさの階級分けについて
階級 | 最大風速 |
---|---|
強い | 33m/s以上 ~ 44m/s未満 |
非常に強い | 44m/s以上 ~ 54m/s未満 |
猛烈な | 54m/s以上 |
階級 | 強風域(風速15m/s以上)の半径 |
---|---|
大型 (大きい) | 500km以上~800km未満 |
超大型 (非常に大きい) | 800km以上 |
浮体式デュアル洋上風力プラットフォーム「OceanX」

ジャケットに養殖漁業用のネットケージシステムを備えた「明漁一号」

風力タービンは無事だったということですが、ジャケット下部のネットや養殖魚は被害が出ていてもおかしくなさそう。
世界初の台風耐性浮体式風力タービン「三峡引領号」

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