WFO(World Forum Offshore Wind)「世界洋上風力フォーラム」が2022年9月7日に「Global Offshore Wind Report for HY1 2022」を発表。中国の突出する成長ぶりが集計された数字で明らかにされている。
世界の洋上風力発電容量は2022年上半期で6.8GW増加し、54.9GWになった。
Global Offshore Wind Report for HY1 2022
2022年9月7日、WFO(World Forum Offshore Wind)「世界洋上風力フォーラム」は2022年上半期のレポート「Global Offshore Wind Report for HY1 2022」を発表。
HP:WFO-GLOBAL
レポート(プレスリリース):WFO publishes its Global Offshore Wind Report for HY1 2022
レポート(レポート本文):WFO publishes its Global Offshore Wind Report for HY1 2022
Global offshore wind growth largely driven by China
(世界の洋上風力発電の成長は主に中国が牽引)
WFO publishes its Global Offshore Wind Report for HY1 2022
見出しにも書いてあるように、中国の成長は留まることを知らないようだ。
レポートは以下の2点についてまとめられています。それぞれ、発電所ごとの個別データや国別データ、年単位の比較データなどで表記され、グラフが多く視覚的にも内容を把握しやすいものになってます。
- 2022年上半期に完成した洋上風力
- 2022年上半期末に建設中の洋上風力
4つのトピックス
レポートでは4つのトピックスが客観的に導かれた数字の根拠と共に挙げられています。
完成した洋上風力33カ所のうち25カ所は中国
2022年上半期に世界で完成した洋上風力発電所は33カ所、発電容量は6.8GW。
その内、中国で完成した洋上風力が25カ所、発電容量は5.1GW。実に75%を占めている。
その他として、ベトナムでは5カ所で洋上風力発電所が完成し、発電容量は297MW。
世界の洋上風力発電設置容量は54.9GW
2021年末時点の48.176GWに6.759GWが加わり、世界で稼働する洋上風力発電容量は54.935GWになった。
その内、中国に設置されている発電容量は24.9GW。世界の45%を占める。2021年末時点では、48.176GW(世界)に対して19.747GW(中国)、41%だったので、4%上昇している。
建設中の洋上風力発電容量は11.9GW
2022年6月末時点で建設中の洋上風力発電容量は世界で11.9GW。
代表的な国別の容量順で、中国 3.2GW(27%)、台湾 2.505GW(21%)、オランダ 2.259GW(19%)、イギリス 1.59GW(13%)、フランス 1.473GW(12%)。
日本はというと、秋田洋上風力発電所(秋田港、能代港)の140MWのみ。まぁ、これからですね。
最後に
WFO(World Forum Offshore Wind)「世界洋上風力フォーラム」が発行する「Global Offshore Wind Report」は、2019年から年2回という間隔で発表されていますが、表紙にクレーン船の画像が使用されることがあります。今回の表紙は5,000トン吊りクレーン船「Orion」、前回は1,500トン吊りのSEP起重機船「Innovation」。次回のレポート発行は2023年2月頃。日本の「CP-16001」、「BLUE WIND」が表紙を飾ればいいなと思ってますが、恐らく3,000トン吊りSEP起重機船「Voltaire」になるでしょう。
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