Jan De Nul 建造中の5,000トン吊自航式クレーン船を進水

起重機船、クレーン船
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建造中の「Les Alizés」進水

 2022年1月2日、中国のCMHI Haimen造船所で建造が進む5,000トン吊りのDP2自航式クレーン船「Les Alizés」が無事に進水。まだクレーンは搭載されていません。

 2020年12月にスチールカットが行われ、予定では2022年後半に完成する見込み。

 所有会社のJan De Nulはベルギーの企業で、建造中の3,000トン吊りを含む2隻のSEP起重機船、大型のクレーン船、ケーブル設置船や多数の浚渫船を保有している。

英文の「Q1・Q2・Q3・Q4」や「H1・H2」の意味は?

 余談ですが、英文の記事でスケジュールを表記する時に「Q1・Q2・Q3・Q4」や「H1・H2」という感じで記載されていることがあります。

「Q1・Q2・Q3・Q4」や「H1・H2」の意味

「Q1・Q2・Q3・Q4」や「H1・H2」は1年のうちのある期間を示します。

Q1 (first quarter):第1四半期
Q2 (second quarter):第2四半期
Q3 (third quarter):第3四半期
Q4 (fourth quarter):第4四半期

H1 (first half):上期
H2 (second half):下期

区切りは決算月。

決算月が3月の場合、「Q1」は「4月〜6月」の3ヵ月間・「H1」は「4月~9月」の6ヵ月間を示しますが、12月決算の会社が多いアメリカなどで「Q1」は「1月~3月」、「H1」は「1月~6月」という意味になります。

「Les Alizés」の概要

吊上能力5,000トン吊
クレーンメーカーHuisman
長さ236.8m
52m
深さ16m
建造年2022年後半(予定)
建造場所China Merchants Heavy Industry :中国
所有会社Jan De Nul
「Les Alizés」の概要

船名の由来

 「Les Alizés」という船名の由来について。

 「Les Alizés」はフランス語で貿易風という意味。前半の”Les”はフランス語の冠詞。

 大昔の船は風を動力とする帆船であり、その自然エネルギーを深く理解し活用してきた歴史がある。そして「Les Alizés」もまた、自然エネルギーを活用する風力発電事業に従事し、再生可能エネルギーと共に未来を造るという意味で名づけられたようです。

革新的な3つの設計

 「Les Alizés」には3つの革新的な特徴があるそうです。

  • Universal Quick Connector (UQC)
  • motion-compensated pile gripper
  • fully automated monopile handling system

Universal Quick Connector (UQC)

 ユニバーサルクイックコネクタとは、直訳すると”共通する迅速接続器”。

 何となく分かりますが、接続するのはフック

 それぞれの部材に合わせた吊具をフックブロックの部分で直接着脱できる構造にしたもの。通常だとフックにワイヤーやスリングなどを掛けてそのワイヤーと吊り治具を連結して使用します。

 メリットとして挙げられているのが

  • 着脱が迅速になり作業スピードがUP
  • 着脱操作を遠隔で行うことにより、危険な吊り治具の交換作業に必要な人員を最小限に出来る
  • フックブロックと吊り治具が一体化されているのでフックの振れが抑えられ、施工性が向上する

動画を見ると非常に効率的で画期的な感じはします。ですが、あのロックで安全性は大丈夫なのでしょうか。

日本のクレーンで作業中にフックを交換するのって法的にOKなんですかね?詳しくは知りませんが、安全性が担保されないような気がします。

フック交換時に少し咬み合わせが悪いだけでも何千トンという重量を吊上げると思うと少し怖い気が。。。

motion-compensated pile gripper

 motion-compensated pile gripperとは、直訳すると”動きを保証する杭固定具”

下の動画は「Les Alizés」に搭載されるものとは関係ないですが、恐らくこんな感じの杭を打設する時の補助具を指しているんだと思います。

 SEP起重機船ではないので、自船の位置を保持しながら杭の位置も合わせて設置していくのは考えただけでも難しそうですよね。機械的な装置よりも位置情報や潮流情報を解析して出力するシステムの開発が難易度高そう。

 洋上風力発電設備に関して言えば、風車の位置が多少ズレても問題ないと思いますが、杭打設中の鉛直度には精密さが必要。大口径のモノパイルをバイブロハンマで打設しているのはほぼ見ないので、一発勝負。ミスが許されません。ある程度打設してしまった後に杭が斜めに入っていたら抜けないでしょうね。大きなモノパイルだと2,000トン近くありますから。

<巨大なモノパイル>重量: 1,732 t、 直径: 8 m、 長さ: 93 m

fully automated monopile handling system

 完全自動化モノパイル操作システム。という事は分かりましたが、具体的にどういうシステムなのかはよく分かりませんでした。なので、Jan De Nulのウェブページにある記載をそのまま引用。困った時のGoogle翻訳。

A fully automated monopile handling system: the tailor-made system consists of a set of cradles, a skidding system and an upending hinge to handle and install XXL monopiles. It is ideally suited to work in challenging weather conditions and high sea states.

Jan De Nul launched its Next Generation Offshore Wind Installation Vessel Les Alizés | Jan De Nul
Google翻訳

完全自動化モノパイル操作システム:テーラーメードシステムは、クレードルのセット、スキッドシステム、およびXXLモノパイルを処理および設置するための上方ヒンジで構成されています。 厳しい気象条件や高海域での作業に最適です。

 Google翻訳から推測するとモノパイルを建て起こす装置と吊り治具のことですかね?ちょっとよくわかりませんでした。

【動画】「Les Alizés」進水

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