Sofia洋上風力で50基分150枚のリサイクル可能なブレード設置


2025年11月10日、RWEはイギリス沖の北海で建設している「Sofia Offshore Wind Farm」で設置を予定している風力タービン100基のうち62基の設置完了を発表。50基分に採用しているリサイクル可能なブレード150枚については設置が完了したという。
「Sofia Offshore Wind Farm」は、RWEによってイングランド ノース・イーストの海岸から195km沖で建設が進められており、Siemens Gamesa製の14MW風力タービン「SG 14-222 DD」100基と洋上変電所1基を設置する計画。総発電容量は1,400MW。2026年9月に運転開始予定。
リサイクル可能なブレード150枚は、イギリスのハル(Hull)にあるSiemens Gamesaのブレード製造施設で製造しており、英国の洋上風力発電所における大規模導入は初めてだという。リサイクル可能なブレードには独自の樹脂を使用しているため、運用寿命終了時に各ブレードの構成材料を容易に分離することができるというのが大きな特長。分離した材料は車両部品、自転車ヘルメット、スーツケースなどの製品に再利用することで、価値の高いリサイクルを可能する。
RWEはプレスリリースで、ドイツの「Kaskasi offshore wind farm」における世界初のリサイクル可能なブレード設置をベースに「Sofia Offshore Wind Farm」での50基分ブレード150枚の設置は持続可能なプロジェクトと真に循環型の低炭素経済の実現という明確なコミットメントを裏付けていると述べています。さらに、RWEはデンマーク沖合の「Thor Offshore Wind Farm」で一部の風力タービンにリサイクル可能なブレードを設置する予定。
2,600トン吊りSEP起重機船「Wind Peak」による風力タービン設置

現時点で100基のうち62基の設置が完了している14MW風力タービン「SG 14-222 DD」。この風力タービン設置作業をおこなっているのは、Cadelerの2,600トン吊りSEP起重機船「Wind Peak」。
SEP起重機船「Wind Peak」の建造場所は、中国のCOSCO Shipping。2024年8月に引き渡しされた後、中国からオランダへ72日間かけて回航。「Sofia Offshore Wind Farm」で最初の風力タービン設置完了が発表されたのは、2025年3月27日。1度に自船甲板上へ14MW風力タービン部材6基分を積み込んで作業を進めています。
SEP起重機船「Wind Peak」の概要

出典:Cadeler
| 船名 | Wind Peak |
| クレーン能力 | 2,600トン |
| 揚程 | 180m(甲板上) |
| 長さ | 162m |
| 幅 | 60m |
| レグ長さ | 119m |
| 最大作業水深 | 70m |
| レグ昇降速度 | レグ:1.2m/分 船体:0.8m/分 |
| スラスター | アジマス 4MW×4基 格納式 2.2MW×2基 トンネル 3MW×3基 |
| 速力 | 11ノット |
| DPS | DP2 |
| 甲板スペース | 5,600m2 |
| 甲板強度 | 15トン/m2 |
| 最大積載容量 | 17,600トン |
| 居住設備 | 130人 |
























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