山口県の徳山下松港国際物流ターミナル整備事業の一環として行われている岸壁延伸工事で、日本最大の起重機船「海翔」によるケーソン設置作業が行われました。
日本最大の起重機船「海翔」徳山下松港で2千トンのケーソン設置
山口県の徳山下松港国際物流ターミナル整備事業の一環として行われている徳山地区の-14m岸壁延伸工事で寄神建設が所有する日本最大の4,100トン吊り起重機船「海翔」によるケーソン設置作業が行われました。
2023年1月20日には、地元小学校の児童が製作されたケーソンと吊り上げを行う「海翔」を見学するイベントも開催されたようです。
製作されたケーソンが置いてあるのは、徳山下松港の下松地区にある下松第一ふ頭。そこから設置を行う徳山地区の晴海ふ頭南西端までは約10.8マイル(約20km)離れている。
下松第一ふ頭のケーソンは、「海翔」で吊り上げられた後、そのまま吊り上げた状態で「海翔」を船団のタグボートによって曳航。海上を約20km移動して、ケーソン設置場所に据え付けを行うという流れ。
起重機船は「海翔」ではありませんが、過去記事の深田サルベージ建設「富士」によるケーソン設置作業と流れは同じ。参考にどうぞ。
今回の工事では4つのケーソンを設置する予定で、中でも最も大きいケーソンは長さ18m、横幅17m、高さ16.5mで、重さは約2,000トン。
下松第一ふ頭をGoogleマップの航空写真で確認すると確かに4つのケーソンがありました。2個は同じような形状ですが、他はバラバラのように見えるので種類としては3種類でしょうか。
徳山地区の-14m岸壁延伸工事では、延長280mの岸壁を110m延伸して390mに拡張する計画。現況では8万トン級のパナマックス船の入港が最大値ですが、岸壁延伸工事により-14m岸壁の延長が390mになると、14万トン級のケープサイズ船が下松地区で荷役した後の2次輸送で徳山地区に入港可能になるようです。少しややこしいですが、ほんとに色々考えられていて感心。
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