オランダのロッテルダムで行われているSEP起重機船「Aeolus」の133mブームにアップグレードする作業で新しいジブレストが設置されました。
SEP船「Aeolus」アップグレード ジブレスト設置
ロッテルダムにあるDamen Shipyardで行われている1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」のアップグレードで新しいジブレストが設置されました。1週間ほど前に「HEBO LIFT 10」による長さ133mのクレーンブーム設置が行われており、そのブームを格納するための新しいジブレスト。SEP起重機船「Aeolus」のアップグレードは、2023年初頭に完了する予定。
設置作業を行ったは、Bonn & Meesが所有する1,800トン吊り起重機船「Matador 3」。日本の大型起重機船と同じジブ固定式で、非自航式。
起重機船「Matador 3」はメインジブの長さが50.3mで、その上に33mのフライングジブを搭載。メインジブ先端には、450トン吊りのフックブロックが4つあり、最大吊上げ能力は1,800トン。フライングジブ先端には450トン吊りのフックブロックが2つで最大900トンの吊り上げ能力。
係留設備は、38mmのワイヤーを仕込んだ30トン巻きのウインチが船首・船尾に各2台ずつの4台と船首側には24mmのワイヤーを仕込んだ15トン巻きのウインチが2台搭載されている。
クレーンジブのカラーリングが洗練された感じを醸し出すスタイリッシュな起重機船。
1,800トン吊り起重機船「Matador 3」の概要
船名 | Matador 3 |
クレーン能力 | 1,800トン |
長さ | 70m |
幅 | 32m |
深さ | 6m |
建造年 | 2002年 |
アップグレード前のジブレストとの違い
今回のSEP起重機船「Aeolus」でアップグレードするクレーンブームの形状は、以前のものと比べて大きな違いがあります。以前は幅が広いジブの形状で、格納時にはジブの間にレグが収まるような形状でしたが、アップグレード後はレグとレグの間にブームを格納するようになるみたい。なので、新しいジブレストは船体中央付近に設置されています。
👆上の画像では、少し遠くて見えづらいですが前回記事で紹介したジブレストの代用として用意されている鋼製の架台で新しいクレーンブームを受けているのも確認できます。
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